Fujica 35 EE & SE の、使い方

初版 2022/06/06 04:22

改訂 2022/06/07 08:53

良く写るカメラなので、偶にフィルムを入れて撮影します。


Fujica 35 EE & SE「隠れたる銘玉」和製ズミクロンと呼びたい、Fujinon 4.5cm F1.9 が、搭載されています。




資料では、ズミクロンと互角の性能を有しているレンズです。


1959年発売のFUJICA 35SEと、ライカM2のズミクロンの解像力、開放からF5.6に絞っても、中心部の解像度が変わっていないのです。画面平均は、ライカの方が数値が上ですが、ポートレイト、花など画面の中心に被写体が来る画面構成には、最高のレンズです。


折角のカメラ、使い方が分からないと宝の持ち腐れになってしまうので ………

まず、ボディ左にあるレバーを押し下げて、裏蓋を開けます。

カメラ底面


次にフイルムを装填します。


フィルムの端を右側の巻き取りスプールに差し込みます。

ある程度深めに差し込まないと、滑ってフィルムが抜けてしまいます。

フィルムを挟んだら、右手の親指でフィルムを押さえながら、フィルムを伸ばして、左のフィルムボックスに収納します。

この時に、フィルムの穴(パーフォレーション)が、上下二つかみ合う所まで巻き上げレバーでまきあげます。

次に、ボディ左側にある、巻き取りレバーを回して、フォルムの弛みを取ります。蓋を閉めて、フィルム巻き上げを1-2回回して下部にあるフィルムカウンターを、1にします。


巻き取りレバー


巻き上げレバーを回して、フィルムを送っている時に、巻き取りレバーが回れば、撮影の準備OKです。巻き取りレバーを戻します。

巻き上げミスを防ぐために、巻き取りレバーを、起こしたまま巻き上げをします。その方が目で回転しているのが確認しやすいので、ミスが防げます。



撮影したい被写体に、カメラを向けてピントを合わせます。

ピントダイヤル


このカメラは、通常のピントリングのピント合わせでは無く、

ダイヤルを回して、ファインダーでピントを合わせます。

レンジファインダーカメラ、特有のスリットが上下合えばピントが合います。

合わせ辛い時は、カメラを傾けたりすると合わせ易い時もあります。



カメラ上部 (軍艦部)



中央の数字がシャッタースピード、右側が絞り数値。

レンズ上部リングが、絞りリング

レンズ下部リングが、シャッターリングです。


シャッターは、1/30秒以下には回りません。

夜景や暗い室内などで、撮影する時は左側にある、ボッチを上に押し上げると、1/30秒以下にシャッターを回すことが出来ます。

手ぶれしないように、不用意に低速シャッターにならないようになっています。


レンズシャッター 各操作部


赤いレバーが、セルフタイマー。下に回してセットします。

ストロボ接点、通常はXにセットします。

Mは、写真電球用で、もう市販されていないでしょう ………

ここに、Vの文字が刻まれているレンズもあります。

Vは、セルフタイマーの略です。


ASA感度、今はISO感度と言います。

古いカメラなので、ASA200までしかありません。

ISO400のフィルムを使う時も、このままでも大丈夫です。

ネガフィルムは、3絞り分の許容範囲があります。



撮影が終わったら、フィルムをパトローネに巻き戻します。



矢印の所のボッチを押して、巻き上げレバーを回して巻き上げます。

裏蓋を開けて、フィルムを現像に出せば、写真の出来上がりです。


フィルム一眼レフカメラとの大きな違いは、ファインダーの構造と、シャッターの構造の違いです。一眼レフのファインダーは、レンズそのもで見るので、視覚の誤差(パララックス)がありませんが、二眼レフ、レンジファインダーのカメラは、覗く場所と写す場所のズレが、近くの物を撮るほど大きくなります。

1-3mで、スナップ写真、記念写真用に使うのがベストだと思います。


レンズシャッターの得意とする事は、シャッタースピードに関係なく、ストロボに同調します。ストロボの発光量と、絞りをコントロール出来ると、撮影の幅も広がります。


ただ、この時代も、今でもそうですが、撮影には失敗が付きものです。

あえて、ストロボ撮影、セルフタイマー撮影など考えずに、

シンプルにシャッターを押して撮る。

レンズ性能に頼るのが、このカメラの一番の使い方だと思います。





#参考

#アイテム

#取扱

デジタルカメラで、フィルムカメラの魅力を伝えられたらと思います。
フィルムカメラのレンズを、デジタルカメラでも使えるようにクラフトしています。

リンク先掲載を、ミューゼオ運営様に掲載確認をし、問題がないとのことなので掲載させて頂きました。
ミューゼオで来館されて気になるカメラを、出品してるかも知れないので、お暇なとき立ち寄って見て下さい。

https://www.mercari.com/jp/u/708520704/

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    レイレイ

    2022/06/06 - 編集済み

    ASA、パトローネ…
    懐かしワード満載の日記でした~🤗
    フィルム差し込みの感覚やフィルムの香りまで懐かしく思い出しました。
    パトローネ回収のおじさん、いたなぁ…📷️

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    • File

      Fortune Lens

      2022/06/06

      フィルムカメラ初めて触る人から、
      カメラの操作方法の仕方を知りたいとのことで、
      この場を借りて、紹介です。
      スマホやデジカメしか知らない人には、フィルムカメラ新鮮みたいです。

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