ベアモデル モノロン星人 スタンダードサイズ ミニサイズパッキー付き 平成物

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宇宙を航行中に起きた不測の宇宙船の故障により、やむなく地球に不時着したモノロン星人。そんなモノロン星人と出会い、その境遇に同情したMJ隊員のイマイは、彼が“侵略者”と誤解されることを恐れ、自分以外の地球人に知られないようその存在を秘匿する。しかし、イマイの態度や行動を訝る他の隊員の追及により星人の存在が露見、更には星人のペットである“宇宙猿”パッキーが地球環境への不適合によるホルモンバランスの崩れから巨大怪獣化するなど、事態はどんどん悪い方向に行ってしまう...
「孤独な宇宙の旅人」と、彼を助ける為に仲間を裏切ってまで奔走するイマイ隊員との星を越えた友情を軸に、ウルトラシリーズのいくつかのエピソードにも共通する「姿かたちが違うだけで、簡単に他者を排除してもいいのか?」という重苦しいテーマを内包した、『戦え!マイティジャック』第16話「来訪者を守りぬけ」。
路線変更により60分の大人向け番組から30分の子供向け番組へとスケールダウンした、と評されることの多い同番組の中では数少ない名作の誉れ高い一篇ですが、その主役となったのがモノロン星人です。ご存知『ウルトラセブン』の最終話「史上最大の侵略(前・後編)」に登場する“ゆうれい怪人”ゴース星人のコスチュームを真っ赤にリペイントした流用キャラクターなんですが、そんなウルトラシリーズ屈指の「極悪非道な侵略宇宙人」を本作では「善良で気の良い宇宙人」として再登場させたところがミソで、セブン最終回の興奮がまだ冷めやらぬうちに現れたこの宇宙人に対してはイマイ隊員以外のMJ隊員のみならず、きっと当時の視聴者も懐疑の目を向けたことでしょう。何しろ、セブン最終回が昭和43年9月8日で、「来訪者を守りぬけ」が同年の10月19日。その間僅か1ヶ月ちょっとしかないのですから。両方とも脚本は金城哲夫氏ですが、この流用のアイデアは金城氏が狙ったものなんですかね?

画像は平成23年(2011年)にショップ限定で発売された、ベアモデル製スタンダードサイズソフビのモノロン星人です。
レトロタイプソフビの熱心なファン、コレクターの方ならご存知かと思いますが、ベアモデルは平成16年(2004年)にゴース星人のスタンダードサイズソフビを発売していて、このモノロン星人は実際のコスチュームの流れ通り、そのゴース星人の型をそのまま流用したソフビになります。いうなれば“カラーバリエーション”に過ぎないのですが、同じ型でもキャラクターが違えば全くの別物(ましてや番組も違う)、何ともマニア心を刺激する一体です。
そして、画像5枚目、6枚目はオマケとして付属していたパッキーのミニサイズソフビです。
パッキーはモノロン星人のペットの宇宙猿で、最初のうちは愛らしいペットの猿の姿をしているのですが、体質が地球環境に合わなかったのか、ホルモンのバランスを崩し徐々に巨大化、やがては奥多摩の寒村を火を吹きながら襲う怪獣へと変貌してしまった哀しきモンスターです。そんなパッキーを小さいながらもよく特徴を捉えた造形でソフビ化しています。
実はパッキーも『ウルトラセブン』とは浅からぬ因縁があって、元々7人の原始人が活躍するコメディ作品として企画された『ウルトラ・セブン』(この企画のタイトルを流用したのがご存知ウルトラシリーズの『ウルトラセブン』)に登場するキャラクターの試作用として作られた着ぐるみを流用したのがパッキーなんですね。しかも、その試作用着ぐるみを手掛けた名匠・高山良策氏は、パッキーの飼い主・モノロン星人の元となったゴース星人のマスク造形も手掛けているので、歴史に埋もれた幻の『ウルトラ・セブン』と正史の『ウルトラセブン』、2体の高山造形キャラクターが期せずして別の番組で別のキャラクターとして邂逅した訳です。それだけにこのモノロン星人とミニサイズパッキーのセットは単に『戦え!マイティジャック』キャラクターの立体化というだけでなく、“円谷特撮秘史”という観点からも感慨深いものがあります。

#戦え!マイティジャック #ベアモデル #円谷プロ #宇宙人 #怪獣 #ソフビ

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