B-CLUB ブルマァク復刻版 キングトータス スタンダードサイズ 平成物

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海底火山の爆発によって出現したオロン島に棲む巨大な亀の怪獣、キングトータス。
地層深く埋もれていた2億年前の古代亀の卵が、地殻変動で圧力の薄い地上に飛び出し開放され巨大化した怪獣で、雌のクイントータスと共に仲良く静かに暮らしていましたが、二匹を捕獲しようとする悪徳興行師や、自国の領内に怪獣がいることを良しとしない地球警備隊のスミス長官などによって追い詰められ、人間社会に牙を向くようになってしまいます。
この第4話・5話の前後編は、『ウルトラQ』の頃からウルトラシリーズを支えてきた脚本家、上原正三氏の『ウルトラマンタロウ』初参加にして、昭和ウルトラシリーズ最終作となった作品。氏の脚本で夫婦怪獣というと、東京を竜巻や津波で破壊した『帰ってきたウルトラマン』のシーゴラス・シーモンスを思い出しますが、このトータス一家のエピソードではお得意の東京破壊の描写こそ控えめですが、ある意味、沖縄の寓話ともとれる「怪獣一家とそれを追い詰めていく人間たち」のドラマが実に辛辣で、相変わらずのウエショウ節が炸裂していました。(“明るく楽しい”イメージが強い『タロウ』ですが、この前後編以外でも結構シビアなエピソードが多いんですよね・・・)

そんなキングトータスの、B-CLUB製ブルマァク復刻版のソフビ。
こちらもいわゆる幻11体シリーズ(ブルマァク時代に金型まで作られながらお蔵入りになっていた未発売のソフビ群)の一体で、2002年9月に発売されました。
歴代の名ウルトラ怪獣の意匠を盛り込んだアストロモンス(第1話登場)や、ユーモラスなビジュアルが印象的だったライブキング(第2話・3話登場)の後だけに、実存生物の巨大化怪獣であるキングトータスは怪獣としてのキャラクターがやや弱い印象を受けますが、むしろそうした怪獣たちをカッコいい怪獣人形に仕立てることにかけてはピカイチのセンスを誇るブルマァクの名匠によるものと思われる造形は素晴らしいの一言。精緻な造形と、おもちゃとしてのデフォルメが絶妙なバランスで共存している傑作怪獣ソフビです。
地味なように見えて、実は意外にデコラティブなキングトータスの数少ない立体物としても貴重ですね。

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