鉱石集めの方向性を考える
これを読んでいるあなたは、石は好きか? ここにいるという事は、少なからず興味はあるだろう。石と言っても、ものすごい種類の石がある。“すべての石が好き”と言うのはなかなかにないかも知れないが、「青色の石が好み」や「貴石を集めてたい」等はあるだろう。ほんの一種でも好きな石があれば、もはや僕らは仲間だ。 同じビルマ産のスピネルでも蛍光は全く違う。本当に鉱物は面白い。 何を収集していくか、少し考えてみる 石を集めるにあたって考えていることがある。それは、「何」を集めていきたいかだ。場所は有限、お金も有限、全てに置いて限りがあるのだ。自分の小遣いや収入、環境からカットストーンを集めるのか、ミネラルを集めるのか。プチプラの中から自分の好みを集めるのか、トッピンばかりを狙って集めるのか。少し考えておくと、ミネラルマルシェ等の催し物へ参加した際に迷いも減り、結果余計な物を買わなくて済むようになるのだ。数十万円の物がポンポンと購入できる者であれば、何も考える事は無い、好きな物を買えばいいのだ。僕自身、ごく普通の収入なので取捨選択は必至である。 では僕は、“何を集めていきたいか”と思った時に、「マニア向けストーンの収集」を考えた訳だ。王道の宝石は、ファセットカットの出来や石自体の品質が少し高いだけで金額が弾む。その点、マニア向けの石はそもそも市場に出てくる個数が少ない故に、「カットの甘さや品質の低さは致し方が無い事」と快く妥協出来るからだ。勿論、コレクターストーンである、“ローレントーマサイトやデュモルチライト”の様に、品質が低かろうが小さかろうが高い物は存在する。ただ、大半のマニア向けストーンは其処迄高くないのだ。僕が掲載している石達は基本的には数千円から数万円で買えてしまうモノばかりである。小金持ちですらなくても、石は集められるのだ。お金を掛けず、面白い石を収集していく。これが、何を収集していくかを僕が考えた結果なのだ。 自分のライフスタイルに合わせて さあ、鉱物を集めよう!そうなった時に一番最初に考えていくのが種銭...軍資金や購入資金と言われるお金だ。人に因って収支バランスは違うだろう。生活にいくらかかるか、貯金は幾らするか、生活にかかる費用を除いた余剰金で、鉱物を収集していく事になる。僕が集める方向性は上記にある通りマニア向けストーンだ。では、実際に買いに行った場合の挙動はどうか?基本的に、加筆時の状況では、2万円を基本的な上限として収集をしている。「この金額で本当に買えるのか?」と思われるかもしれないが、買う場所や状況によって買う事は可能だ。例えば、下記パイロクスマンガン石は、オークションにて定額18,000円程で購入した。後の記事に購入についてを記載する為、詳しくは書かないが、機会と知識がほんの少しあれば、意外にも買えてしまう物は多い。知識がある事によって「決めた金額以内で一番いい状態の物を選ぶ」事が出来る。金額に収まるように、妥協ラインを引くとともに、その中で一番良い物を買う知識と目利きはある程度育てておくべきだ。 Pyroxmangite / パイロクスマンジャイト https://muuseo.com/amyurieru/items/36 ノリさん 個人間取引なので、トラブルや損をする事だけは避けたい。お宝も眠っているが...。 「自分は都会にいる」、又は「フットワークが軽い」という方も居るだろう。そういう場合は、石フリマやミネラルマルシェ等の催し物を当たってみると良い。パイロクスマンガン石はネットによる購入の為、実物を見るのはお金を払った後であり、オークションという非バイヤーの放出品である事も往々にしてある為、信憑性は下がるのは致し方が無い。では下記のマイクロ石はと言うと、とある合同個展に参加してたバイヤーから購入したものだ。こちらは店主との鉱石トークを行った流れで値下げをして頂いて2万円丁度でお譲りして頂いた。この大きさ、品質で言えば、かなり安く購入できたと言えるだろう。 Microlite / マイクロライト https://muuseo.com/amyurieru/items/28 ノリさん この時は、深夜に群馬を出て長野の知り合い経由で東京の個展へ。移動時間は片道10時間程だったが、それが話のタネになり値下げして頂いた。 そうしたように、ライフスタイルに合わせて、「いくら迄出すか」「どのようにして買うか」は重要な指標やプロセスになる。僕はルース専門蒐集であるが、ミネラルであっても、特化して集めるにしても考える事は同じだと思う。無駄買いにならない様に、買った子達をキチンと愛でる為にも、購入者も考えておかなければならない。