Exotic Country Music / The Exotic Guitars

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 1970年に出された6枚目のアルバムはいつもの3本のギター・ジャケットではなく、ブレーメンの音楽隊みたいなイラストをあしらっております。EG'sがカントリーをやるとどうなるかという1枚。実は手に入れる前、一番期待していたのがこれ。何となくミスマッチそうでいて、納得できそうで、おもしろいコンセプトだと思いません?果たしてその出来上がりは…
 と、気を持たせるほどのことはないのですが、確かにEG’sがカントリーをやっております。A面はノスタルジックなコーラスつきで(私、こういうコーラスを聴くと、故レイ・チャールズを思い出してしまいます)、結構オーソドックスにやっています。テネシー・ワルツはいつ聴いても泣けるなあ。ま、そんなことはどうでも良いのですが、これがB面にはいると、けっこうおもしろい仕掛けというか、アレンジがほどこされています。
 しかし、奇をてらっているのではなく、EG'sのコンセプトを踏襲して、かなり心安らぐ1枚となっていることは確か。ギターの音もそうですが、キャロルさんのベースが良いです。中でも気に入ったのが、B面トップの「San Antonio Rose」の4ビート風なベースラインや、同じくB面3曲目「Down Yonder」のモータウンでやっていたようなベース。彼女のプレイが好きな人間にはたまりませんわ(^。^)しかし、この「Down Yonder」でのエレキ・シタールはアル・ケイシーなのでしょうか。サイド・ギターか何かで呼ばれていたマイク・デイシーが弾いているような気もします。アルバム中のベストと私が勝手に決めたのは、ラスト「Red River Valley」。「この谷間を去りゆくー」と、おなじみのイントロではじめておいて、ボサノバですわ。誰が弾いているのかエレピの音もおしゃれ。そして、キャロル・ベース!この至福であります。

Side A
01 Funny(How Time Slips Away)
02 Orange Blossom Special
03 Tennessee Waltz
04 Wheels
05 He'll Have To Go

Side B
01 San Antonio Rose
02 Ramblin' Rose
03 Down Yonder
04 Peace In The Valley
05 Red River Valley

1970 / Ranwood Records (R 8080)

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