Sippin' 'N Chippin' / The T-Bones

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 前アルバム”No Matter What Shape(Your Stomach In)”からカットした”Sippin' 'N Chippin’”がヒットしたため、これをタイトルにしたアルバムが出されました。ちなみに、”No Matter…”は胃薬のCMソングでしたが、こちらはナビスコのビスケットのCM出流れたソングです。
 アレンジャーがニック・デカロにかわり、前作以上にマリンバやパーカッションそして女声コーラスをインストサウンドに適用して、きらびやか、かつゴージャスなサウンドを作っています。メキシカンなキラキラした部分と、しっとりと柔らかい大人のサウンドが絶妙に配置されていて、私にとって聞き飽きることのない、大好きなアルバムです。このアルバムからは”Tippy Toeing”(邦題:「心は青空」)がシングルカットされ、ヒットしました。
 また、「ビートでOK」のヒットで、ツアー組んで儲けるという必要が出てきたため、ツアー用のバンドを編成する必要が出てきました。それが「ベンチャーズの弟分」とキャッチフレーズが着いた裏ジャケの4人です。日本にもやってきましたが、「ド下手だった!」と演奏を聴きに行った私の友人が今も顔をしかめて語っています。ただ、このうち3人は後にHamilton, Joe Frank & Reynoldsと言う名前で”Don't Pull Your Love”(邦題:恋のかけひき)という大ヒットを飛ばしたことはよく知られている通りです。
 そんなことはおいといて、このアルバムは60年代インスト・アルバムの傑作と言って良いと思います。見かけられたらぜひ手に入れてください。
 蛇足ですが、"Sippin' 'N Chippin'"(邦題「真赤な太陽」)にはシングル・バージョンがあり、アルバム・バージョンとはテンポなどが大幅に変えられています。中古レコ屋でシングル見つけたら手に入れても損はないですよ。

Side A
01 Walkin' My Cat Named Dog
02 Tippy Toeing
03 Time Won't Let Me
04 (I Can't Get No) Satisfaction
05 Forty Five (Colt 45 Theme)
06 Sippin' 'N Chippin'

B Side
01 The Phoenix Love Theme
02 What Now My Love(Et Maintenant)
03 Sure Gonna Miss Her
04 Cinnamint Shuffle(Mexican Shuffle)
05 Pretty Face
06 Spanish Flea

1966 / Liberty Records (LST-7446)

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