Ther Marketts Take To Wheels / The Marketts

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 63年8月に発表の、#マーケッツ 2枚目のアルバム。発売元がリバティからワーナーへと変わっています。プロデューサーは、前作同様、 #ジョー・サラシーノ 。アレンジャーが #ルネ・ホール#マイク・ゴードン 。エンジニアは #ボーンズ・ハウ という西海岸おなじみのメンバーがそろっています。
 マーケッツがサーフから、ホット・ロッドへと転身です。まあ、簡単に言うと何でも良かったんでしょう。いつものことです。が、収録曲をご覧いただくとと、おもしろいことにお気づきになるかと思います。A面1曲目の「Woddy Wagon」や、6曲目「Sting Ray」、B面4曲目の「Bucket Seats」は #ルーターズ でも取り上げている曲です。ちなみに「The Routers」は正しい発音に従って表記すると「ラウターズ」です。最初から知っていたのではなく。「道筋を付ける人」とか「発送係」という意味です。コンピュータ用語にある「ルーター」もこの意味ですから「ラウター」と読まねばなりません。私、情報関係の仕事(秘密諜報員ぢゃないよ(^。^)で某外国人と話をしました。彼がはっきりと「ラウター」と発音した時に、思わずにやりとしてしまい、怪訝な顔をされました(^^ゞ同じ綴りで「ルーター」と発音する場合があるのですが、これは「削りカンナ」の意味。そんなものに回線つないだ日には、「ブチッ」と、行ってしまいます。
 閑話休題。で、お手元にルーターズ(ラウターズと書いても誰もわからないと思うので、とりあえずはこの表記で行きます)の音源をお持ちならば聞き比べてみると良いかも。どんな良いことがあるかというと、 #アール・パーマー と、#ハル・ブレイン のスタイルの違いが、はっきりと聞き比べられるのです。「Sting Ray」ではその二人の違いがよくわかるはずです。
 実は、ルーターズと聞き比べなくてもマーケッツだけでも二人のスタイルの違いはわかります。1枚目の「The Surfing Scene」の所に書きましたが、あのアルバムでは、ドラムはアール・パーマーとシャーキー・ホールが受け持っています(ビートがはっきりしているのがアール、いまいちなのがシャーキーと思えばバイ委でしょう。ごめん>シャーキー)。アール師匠のドラムは好きですが、ロック小僧のなれの果てである私にはやや古くさいスタイルに感じるというのも正直な所です。この2枚目ではハル・ブレインがドラム・ストゥールに座っています。どれをとっても良いのですが、1枚目と比較をするなら、例えば、A面2曲めのキックやB面5曲目を聴いていただくと、二人のビート感覚の違いがものすごくはっきりします。これは「上手い下手」の問題ではなく、「感覚」です。
 さらに、このアルバムでは後半に行けば行くほど、ハルが暴れ出します。「そこまでしてフィル・インが打ちたいのか?」と、問いたくなるような、連打の後の、強引な帳尻あわせをお楽しみいただければ幸いです。そのリズムに乗ってメロを奏でているのは1枚目と同じメンバーと推測されます。

Side A
01 Woddy Wagon
02 Limbo Buggy
03 Cobra
04 Night Capades
05 No Wheels
06 Sting Ray

Side B
01 Cha Cha Buggy
02 Twice Pipes
03 (Parked) Under The Stars
04 Bucket Seats
05 Night Crusin'
06 Makin' Rubber

1963 / Warner Bros. Records (W 1509)

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