毒重石 (witherite) 発盛(椿)鉱山 #0401

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毒重石は毒重土石ともいい、バリウムの炭酸塩鉱物で、無色または白・灰色でガラス光沢を有します。発盛鉱山産の毒重石は黒色頁岩中に含まれ、2mm以下の粒状あるいは6角柱状の形状を示します。

発盛鉱山は1888年(明治21年)に発見 され、当初は椿鉱山と呼ばれ銀鉱が採掘されました。1906年(明治39年)には従業員も一時2,000名以上、産銀量448貫(約1,680kg)に達し、溶鉱炉および高さ43mの大煙突が建設され、最盛時は単一鉱山としては銀生産量日本一と言われましたが、1914年(大正3年)に休山しました。翌1915年(大正4年)に大日本鉱業の経営となり、椿鉱山から八盛鉱山に改名され、銀と銅を生産しました。1933年(昭和8年)に発盛鉱山と再度改名し、1939年(昭和14年)頃まで採鉱しましたが、後は製錬のみを行うようになり、1989年(平成元年)に鉱山のシンボルであった煙突が解体され、製錬も終了しました。

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