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コバルトスピネル0.096ct(バフィン島産)
カナダのヌナブト準州、バフィン島のコバルトスピネルです。カナダのコバルトスピネルは、含浸処理されていると聞いていたのですが、特に処理されていませんでした。お騒がせして申し訳ございません。
コバルトスピネルですが、定義としては、「Coを含むスピネル」ではなく、「Coが発色の主因となっているスピネル」説を推します。国内主要ラボでは多分後者説をとっています。
さて、こちらのスピネルですが、バフィン島のコバルトスピネルはCo含有率がベトナムルクィエン産並、最大で500ppmということらしいですが、スピネルの結晶にCoが入ることは、中々無く、入っても微量です。(意外にFeも多いようですが、鉄っぽさを感じさせないアウィンカラーです。
ちなみにこちら0.09ctですが、バフィン島産のコバルトスピネルは、軽石のようなものの隙間にできるようで、大きくとも、0.1ct台だと思われます。このサイズでも十分な大きさのようです。
産地として、冬場はまず採取できないでしょうし、特に珍しいコバルトスピネルだと思われます。色もベトナムのトップカラー並。ぜひ探してみてほしい石です。
鉱物名:スピネル
宝石名:コバルトスピネル
組成:MgAl2O4
重量:0.096ct
産地:Baffin Island, Qikiqtaaluk Region, Nunavut, Canada
鑑別:日独宝石研究所