54 スティギモロク(STYGIMOLOCH)分類学上固有種として消えてしまった恐竜 パキケファロサウルスの幼体、亜成体のシノニム

0

スティギモロク (Stygimoloch)
鳥盤類/堅頭竜類/パキケファロサウルス科 体長:3m
名前の意味:地獄の川のモロク(悪魔の名)他はパキケファロサウルスと同様と推定される。考古学上の分類統計が進化し、膨大なデータの処理が手作業から電子処理に移った現在では固有種としてはその名前が消えて行く恐竜。この恐竜もドラコレックスと同様パキケファロサウルスの幼体ないしは亜成体としてのシノニム(生物学でいう異名同種)であろうという結論。
淋しいが、おそらく間違いはないだろう。パキケファロサウルスと同時期に同地域に生存しており、パキケファロサウルスには幼体ないし亜成体の発見がなく、この恐竜やドラコレックスには成体がいない。
頭部のデザインが画家によって固有のイメージにアレンジされ、学名に付けられた印象によりそれらしく描かれる。僕もそうだ。恐竜の骨の分析が行われ始めて約1世紀。今発見されたものをクリーニングして新種か否か検討を始め結論が出るには100年かかるという。それまでの間このような事例は山のように出てくるだろう。現在明確に同種と断定するには資料が足りないがゆえにとりあえず同時に発見された恐竜を別種として新たに記載するのが今のやり方だろうね。実際に2021年に新たにイギリスで発見された2種のバリオニクス亜科の恐竜はそれぞれに名前を付けられ、新たに発見され、訂正されるまで二体の異なるし新種の恐竜として記載される。
ただ、ボクがこれからこの恐竜をスティギモロクという名前で描くことはもうないだろうね。
この恐竜についてはLabでも触れた。そこで掲載したモノクロの絵は結構気に入っていたんだけどね。

https://muuseo.com/Mineosaurus/diaries/92

Default