砂岩-=フランソワーズ

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砂岩とかいたら、まあ、展示するほどのことはない。で、そのありふれた砂でできた堆積岩を『サガン』と呼ぶ。ちょっと文学的になる。
『水彩画のような血』とまではいかないが、拾った時のすでに出来上がった形と人生の様々な滓が一枚一枚剥離せずに少しだけそのこびりついた血小板を残しながら昇華されていく。 この色の濃淡はブラームスの室内楽の晦渋さを思わせ、艶のないでもふれると肌理やかな表面はセピアに近い光沢を蛍光灯に反射する。

鱗のように心の裏側に表面から剥離した滓は消えずに深い皴を刻んで老いて行く。

……………… Bonjour Tristesse

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