Peron 8  ギョーム・ルクー 簡明と純粋

初版 2023/09/25 13:04

改訂 2023/10/19 00:39

ピアノのための3つの小品1892年

第1曲 無言歌
第2曲 忘れられたワルツ
第3曲 喜びの舞踏

無言歌のほつほつと呟くような旋律がまとう寂寥。
最初の1音を弾き出したとき、その音の芯にある解けかかったペルソナが次の指先に伝わってゆく。
彼の音楽は心から穏やかに揮発してゆくような感覚で生み出されたのではなさそうで、晴れやかに聞こえてもそこに「何故切ないのか」という自問が貼り付いている。
忘れられたワルツは、そこから和らいでゆく痛みにそっと呼吸を深めてゆくような優しい旋律がステップを踏む。
時折思い出すように第1曲の旋律が浮かぶ。
次第に舞曲の気品を取り込むように大きく円を描きながら息の切れる寸前まで円かな気分が続く。
喜びの舞踏は彼の音楽の中でおそらく最も活き活きした気分を反映している。
思い出しながら、口元に笑みが浮かんでいるのを気づかずに。
弾いた後でしか楽譜にできないような、とても即興的な雰囲気を持っています。
言葉はシンプルでそれが雰囲気にとても合っている。
彼のポートレートは少ないですが、明かりを点けない土壁の部屋から窓の外からさし込んでくる薄明の日射しを瞬きせずに見上げているようなこの絵が好きです。

この絵はルクーの音楽全集としてまとめられたボックスの表の画像です。

彼の人生は 、1870年1月21日に始まり、1894年1月21日に閉じた。24年と1日しかなかったが記憶と耳に残る音楽が多い。

古生物を中心に動物(想像上のもの)を含め、現代動物までを描くイラストレーターです。
露出度が少ない世界なので、自作の展示と趣味として行っている地元中心の石ころの展示を中心に始めようかと思っています。
海と川が身近にある生活なので気分転換の散歩コースには自然が豊富です。その分地震があれば根こそぎ持っていかれそうなので自分の作品だけは残そうかとAdobe stockを利用し、実益も図りつつ、引退後の生活を送っております。
追加ですが、
古いものつながりで、音楽についてもLabを交えてCD音源の部屋をつくっています。娘の聴いてるような音楽にも惹かれるものがありますが、ここではクラッシックから近代。現代音楽に散漫なコレクションを雑多に並べていきながら整理していこうかと思っております。走り出してから考える方なので、整理するのに一苦労です。

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