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- 2F 昭和のレコード 洋楽編
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EUROPE「WINGS OF TOMORROW(明日への翼)」
元祖北欧メタル「ヨーロッパ」のセカンドアルバム
個人的にはメタルではなく正統派ハードロックだとは思いますが
不思議なのはいわゆるヨーロッパ以降に出てきた
「北欧メタル勢」とも共通する
この妙な透明感と青さと冷たさは何故なんでしょうねぇ
北欧のポップスを聴いてもそうは思わないのですが
「北欧メタル」にカテゴライズされるバンドは
妙にこの共通点があるのですよねぇ
具体的にどこが?と聞かれると非常に困るのですが
とにかく全体的な印象が
青くて透明で冷たいのです!
で、それが妙に鮮烈で心地よいのです…不思議ですねぇ
それとは別にこの独特の切なくもの哀しいいメロディは
ヨーロッパならではの部分で
これは日本人ウケしますよねぇ
1stも日本ではそれなりに売れましたが
この2ndもアルバムチャート最高位24位となかなか検討しています
ちなみにスウェーデン本国では最高位20位です
次作「The Final Countdown」での大ブレイク前夜と言った感じですね!
A-1の「Stormwind」からヨーロッパらしさ全開です!
この頃のヨーロッパはちゃんとバンドサウンドが前面に出た
正統派ハードロックで気持ちいいですねぇ
でもそのサウンドに乗せられるボーカルラインは
非常に切なさと儚さを感じさせるメロディアスなものです。
作曲して歌うジョーイ・テンペストってすごいですよねぇ
A-2はさらにスピードアップしてワイルドさも出してきます
ここではいつも以上にジョン・ノーラムの
ギターワークが冴えわたります!
このA-1、A-2のツートップはなかなか強烈です!
一気に引き込まれて集中して聴いてしまいます
このツーバスのドコドコ感が気持ち良いし
ジョンのソロも最高にカッコ良い!!!
A-3はこれもヨーロッパのもう一つの魅力である
とにかくどこまでも美しく切ないバラードです
この「Open Your Heart」が5thアルバムにも
リニューアルして収録されます。
どちらも甲乙つけがたい名曲です。
歌詞の意味なんかわかんなくたって
このメロディーの美しさだけで泣けてきます
それほどの名曲だと思います!
A-4はめずらしくちょっと泥臭い感じの
「Treated Bad Again」です。
でもあまり泥臭くならないのですよねぇ
これはジョーイの甘い声質のせいかもしれないですねぇ
そしてやはり異本的なサウンドの透明感が高すぎて
濁った感じにはならないですねぇ
でもそういう微妙な部分もヨーロッパらしくていいですよねぇ
A面ラストはインストゥルメンタルの「Aphasia」でいったん締めくくります。
これも美しいメロディとワイルドなハードロックサウンドの
絶妙なブレンド具合がたまりません
もちろんジョーイのギターは冴えまくっています!!!
B面オープニングはいかにも北欧バンドらしいサウンドの
タイトル曲「Wings of Tomorrow」で始まります。
これも文句なくカッコいいですねぇ
そっか…やはりアレンジと言うか組み立てが
ちょっとクラシカルなんですね
どことなくイングヴェイあたりともやはり共通点がありますね!
(イングヴェイもスウェーデン出身)
B-2はこれも疾走感のある「Wasted Time」
これも少しクラシカルな香りがしますねぇ
やはりヨーロッパはこのタイプの楽曲が
個人的には大好きです。
次作は大ヒットした「The Final Countdown」ですが
その頃からくいう曲はなくなっていくのですよねぇ
そりゃこういうのはいわゆるハードロック好きな方じゃないと
ウケなくて売れ線ではないでしょうが
やっぱりこういうのがいいですよぉ
ジョンはこういうのをもっとやりたかったから
脱退することになったのだろうなぁ…
まぁその後のジョンのソロ作を聴けば答えはわかりますが…
B-3もスピード感のある「Lyin' Eyes」です
このアルバムは全体的に押しまくりな感じがしますが
B面はとくのそうですね!いいぞーーーもっとやれーーーって感じです
この曲も文句ナシにカッコ良いです!
さすがにここまで勢いで押しまくったので
B-4は一気にクールダウンして
これまた美し過ぎるバラード曲「Dreamer」です。
ただ美しいだけじゃなくて
なんでこんなに切ないメロディなんでしょうねぇ
こんなのいいに決まってるじゃないですか!!!
またジョーイのソフトな歌声がたまりません!!!
文句ナシに泣ける1曲です。
アルバムラストは再びテンションをあげて
「Dance the Night Away」で締めくくります!
これもスピード感あるスリリングなハードロックです
このアルバム、1stの「Seven Doors Hotel」のような
有名な曲がないので少々地味にとらえられがちですが
ヨーロッパのアルバムで一番ハードロックしてるアルバムですし
ドライヴしまくりのゴキゲンな1枚です。
個人的には初期の自作を含めたジョーイ在籍時のアルバムの中では
1地番好きなアルバムです!
1984年2月24日リリース