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Mötley Crüe「Theatre Of Pain」
モトリー・クルーの3枚目のオリジナルアルバム RATTと並んでLAメタルの双璧…なんて 言われることも多いバンドだけど 結構音楽的にはアルバム出すたびに右往左往していて LAメタル全盛期に前作の2ndアルバムや このアルバムがそれなりに売れて ルックスもわかりやすく派手で いろいろとトラブルやゴシックも多いので イメージが独り歩きしているような気もします…(苦笑) 個人的にはLAメタルの双璧はRATTとDOKKENだと思っています。 今聴くと楽曲的にも何だか統一されてないし 中途半端に古臭い感じもするこのアルバムですが 当時は結構聴いていました! でもモトリーにそれほど思い入れがあるわけではなく ちょっと流しておくのにちょうどいいアルバムという印象…(苦笑) いやいや、何だかネガティブな言葉しか出てきませんが ちゃんと聴くとシンプル&ストレートで カッコいいのですよ! ただこの頃の私はもう少しテクニカルなギターヒーローのいる バンドを好む傾向にあったので モトリーにはそれほどはハマらなかっただけなのです。 A-1の"City Boy Blues#"はモトリーらしいインパクトのある ストレートにカッコ良い曲です! しかしヴィンス・ニールのヴォーカルは 改めて聴いても文句ナシにカッチョええな!!! A-2はシングルカットされてヒットした "Smokin' In The Boys Room" これはブラウンズヴィル・ステーションのカバーですね そして、A-3"Louder Than Hell"、 A-4"Keep Your Eye On The Money"とモトリーらしい ストレートで少し泥臭いロックナンバーがノリノリに続き A-5にはこのアルバムの中で 異色な輝きを放つ「Home Sweet Home」 です。 またこういうと言い方が悪いのですが モトリーらしくない珠玉の美しさを持つ名バラードです。 この曲にはHR/HMだそんなの関係なく 文句ナシにハマりました… 年月が経ってHR/HMを聴かない時期になっても この曲だけは無性に聴きたくなることが何度もありました! これもヴィンスの歌いっぷりがとにかくたまりません!!! B面に移り仕切り直しのスタートは "Tonight (We Need A Lover)" あぁぁぁぁぁぁそうだそうだ!これもめちゃくちゃ好きだった! こういう疾走感のあるナンバーが好きなんですよねぇ 難しいことをしているわけではないのですが ミックのリフやアレンジもくっそカッコええ!!! そういえばこの曲だけは少しギターコピーしたなぁ… で、続くB-2"Use It Or Lose It" これもスピーディーで疾走感あって…イイ!!!!! ここのB-1、B-2の並びは文句ナシのカッコ良さです!!! でもやはり典型的なLAメタル…ではないですよねぇ まぁそんなジャンル分けはどうでもいいのですが…(笑 B-4"Raise Your Hands To Rock"もストレートで モトリークルーらしい良曲ですねぇ こうして改めてじっくり聴くと やはりこれはこれで過渡期ではあるものの やっぱりいいのです! 確かに次作「Girls, Girls, Girls」になると もはや迷いもなく「モトリークルーらしいストレートなロック!!!」に なっていき文句ナシにカッコいいのですが 実は私はこちらは第一印象はめちゃくちゃ良かったものの 意外と聴きこんではないのですよねぇ… モトリークルーのアルバムで一番しっかり聴きこんでいるのは やっぱりこの「Theatre Of Pain」なのです! レコードをじっくり聴くのもいいですが この時代はMTV全盛期で モトリークルーはやはりそのルックスで売っている部分もあったので MVで観るともっと良いです! メンバーみんな超派手でくっそカッチョええんですよねぇ~ 1985年6月21日リリース
HR/HM 1985/06/21さこだ@趣味&日常
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Def Leppard「Hysteria」
デフレパードの4枚目のアルバムであり 世界的にバカ売れした超大ヒットアルバムです。 2018年時点・全世界で 2800万枚の売り上げを記録しているそうです! 以前の2ndアルバムや3rdアルバムでも そこそこのセールスを既に記録していて 「さぁ!これから!」ってときに ドラマーのリック・アレンが 自動車事故で左腕を失うという大アクシンデントに見舞われ それでもアレン以外のドラマーは考えられないという 他全員のバンドメンバーの考えで メンバーチェンジは行わず アレンが片手でプレイできるドラムセットを開発し 完全にプレイできるまで待って さらのその間に依然のアルバムとは サウンドの完成度を遥かに高いレベルに仕上げ 満を持してリリースしたのがこのアルバムです。 このアルバム「ヒステリア」が出る前に 以前のアルバムも実は軽く聴いたことがあるのですが その時はそれほどいいとは思えずに 実は印象も薄かったのです… でもアレンの事故の件は知っていたし ヒサビサのデフレパードのアルバムで ハードロック界隈では妙に前評判が良かったので CDが出てすぐにまずはレンタルして聴きこんだのです… そうしたらまぁこれがなんと計算しつくされたサウンドで なんと完成度の高いことで…一発でハマりました! まぁいわゆる「産業ロック」っぽいことはわかってたし そんなハードでワイルドなものを期待していたわけではないですが それでも予想を遥かに超えるキレのよいバンドサウンドは 「これはこれはめちゃくちゃ気持ちよい!!!」となったわけです! もちろんゴリゴリのHR/HMサウンドを期待していると それは裏切られますが もっと広い範囲でのロックバンドとして これほど完成度の高いアルバムはあまりないと思います! でもこれほど世界的に売れるとまでは思っていませんでした…(笑 ちなみにこのアルバムから7曲もシングルカットされているのですが ハードロックバンドのアルバムとして7枚のシングルが 全米シングルチャートに全てチャートインしたアルバムは 2018年時点ではこのアルバム以外に存在していないそうです… ところでこの当時はまだCDとレコードが混在している時代で 日本では既に随分CD化が進んでいて 私もこのアルバムは当時CDで聴いていましたが そう簡単にぽんぽんCDが買えるほどお金はなく まずはCDレンタルしてカセットに落とすわけなのですね… で、このアルバム…収録時間が62分30秒もあるのですよ!1枚ですよ! 2枚組ではないのですよ。。。 これはちょっと当時のポップスやロックの中でも最長だったのではないかと思います。 「ええええ?60分テープでも入んないじゃん!!!!」と思って 仕方なく余るなぁ…と思いつつ90分テープに落としたことをよく覚えています… 曲をうまく組み替えれば60分テープにも入りそうだったのですが それはそれで何だか納得いかなかったのですよねぇ(苦笑) それから少しして「CD-ing」か何かのブランドで 80分テープなんてのも出てきますが… で、CD時代を見越してのこの収録時間だったそうですが レコードでも1枚でちゃんと入っているのですよねぇ… 私が持っているのは随分後から手に入れた輸入盤ですが もちろん普通に1枚に収録されています。 まぁクラシックあたりだと収録時間60分超えって結構あるのですけどね あまり詰め込むと音質的にちょっと心配ですよねぇ… 話が逸れました。。。 で、その収録曲ですが もう最初の「Women」から続く「Rocket」、「Animal」 そして名バラードの「Love Bites」までは もう息つく暇もないほどの名曲揃いで 文句の付けようがありません…完璧としか言いようがありません!!! もちろんそこから続く「Pour Some Sugar on Me」も 「Armageddon It」もむちゃくちゃ気持ちの良い良曲です! テンション上がりっぱなしでA面はあっという間に終わり B面は「Gods of War」で少し厳かに走り始めます… で、B-2「Don't Shoot Shotgun」でまたテンションマックスです!!! この曲は個人的にむちゃくちゃお気に入りなんです!!! さらに「Run Riot」でさらにヒートアップです!!! これももうたまりません!!! で、ここで!ここで!「Hysteria」でいい具合にクールダウンするのです もうこの絶妙な緩め方がまた何ともたまらん!!!(笑 この曲も美しい上に何ともいえない絶妙な力の抜け方が むちゃくちゃいいですよねぇ… で、再び「Excitable」でヒートアップさせ ラスト「Love and Affection」で 何とも美しくまとめ上げます… 完璧すぎて鼻に付くほどの演出です。。。 これを書く前にヒサビサに改めて 最初から最後まで3回通して聴きましたが 「完璧すぎ」です…それ以上になんとも言いようがありません… 1987年8月3日リリース
HR/HM 1987/08/03さこだ@趣味&日常
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Dokken「Tooth and Nail」
1984年発売のドッケンの2ndアルバム デビュアルバムでもある1stは当初ヨーロッパのみで発売でしたが 一部のファンの間でジョージ・リンチの ギタープレイが話題になったこともあり その後、アメリカでも発売となりました この2ndアルバムは最初から最初からアメリカでも発売され ドッケンの出世作となります。 ドッケンと聞くとHR/HM好きのリスナーは やはりジョージリンチのギターに注目してしまいがちですが ジョージのギターは確かに素晴らしく このアルバムもギターアルバムとしても 相当にレベルが高く聴きごたえがありますが 個人的にはドンのヴォーカルもめちゃくちゃ好きなのですよねぇ 伸びやかで美しいハイトーンは 聴いていてもゾクゾクします。 残念ながらドッケンは生でライブを見る機会はなかったのですが ドンのヴォーカルは全盛期にライブで聴いておきたかったですねぇ… このアルバムからはB-4の「Alone Again」が シングルカットされスマッシュヒットしていますが この曲なんてまさにドンのヴォーカルだからこその 曲で切々と男の哀愁を歌い上げる名曲です! いわゆる80年代全盛のLAメタルを代表するバンドというと ラットとドッケンだと思いますが 基本的にミディアムテンポ「のみ」で押しまくり 意外とパーティーっぽいメジャーな曲も多いラットに比べると ドッケンもテンポはミディアムが基本ですが アップテンポのアグレッシブな曲も多いのですよねぇ で、何といってもドッケンは「暗い」のです! いや言い方が悪いか…(苦笑)マイナーキーの曲ばかりなのですね。 でも私の好みとしてはこの徹底的にマイナーなのがいいのです! やっぱメタルはマイナーでないと絵になりません(笑 で、そのアップテンポのマイナーな曲に ドンのハイトーンヴォーカルと ジョージリンチの超絶ギターが乗っかるのです!!! もうカッコ良くないわけがありません!!! カッコ良さのハイライトはやはりA-2「Tooth and Nail」ですよねぇ ジョージのソロはこの頃になるともはやメジャーなテクニックである ライトハンド・トリルですが そのスピードとスムーズさがハンパないです!!! ところでジョージリンチって エドワード・ヴァン・ヘイレンとは対極にある ギタリストだと思っていて その作る曲もとにかく「Happy!Happy!Party!Party!」で どことなく緩いテンションなのだけど とんでもないフレーズを弾くエディーに比べると ジョージリンチはどこまでもマイナーで暗く テンションもピーンと張り詰めて ある意味クソ真面目にプレイしている感じがするのですね (あくまで個人的主観です) でもタイプがちがってもどちらもすごいのが リフやバッキングまでめちゃ凝っていてテクニカルなんですねぇ 仮にヴォーカルなしで聴いても全く退屈しない程 エキサイティングで楽曲としても完成してるのです… これってほんとにすごいです… そういう意味ではミディアムテンポで一見地味な A-4「Heartless Heart」あたりがバッキングまで含めて めちゃくちゃ聴きごたえがあります! しかし…ギターサウンドもブライトでアタックが効いていて ほんと気持ちよい。。。 さらにそれに続くA-5「Don't Close Your Eyes」のヘヴィさもたまりません あ、でも忘れちゃいけないのがアルバムラストを バンド全パートがテクニカルで最高にカッコいい 「Turn on the Action」ですねぇ ここにあげなかった他の曲も どれも非常に凝った計算され尽くした造りで 聴けば聴くほど味が出てくるタイプの楽曲が多いです。 80年代のLAメタルを語る上で絶対に外せない1枚だと思います。 1984年9月14日リリース
HR/HM 1984/09/14さこだ@趣味&日常
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VAN HALEN「5150」
ヴォーカリストがダイヤモンド・デイヴから サミー・ヘイガーに代わって新生ヴァン・ヘイレンとなって 第一作目のアルバム サミーをフロントマンとした新・ヴァン・ヘイレンは それまでのリスナーにも受け入れられ また、新たなファンをも獲得したと思われます。 デイヴ在籍時には実現できなかった 全米アルバムチャート1位も獲得します。 以前からここでよく書いてはいますが 私は個人的にはデイヴ在籍時のヴァンヘイレンが好きですよ。 ここは一貫して昔からブレません(笑 でも…そりゃ速攻、デイヴのソロアルバムはもちろん買いましたけど… この新・ヴァンヘイレンのアルバムだって レンタルでしたがすぐに借りてテープに落として 擦り切れるほど聴きましたよ なんだかんだ言っても文句ナシにカッコよかったですもの オープニングの"Good Enough"の頭の サミーの「HeLLo!Baby!」の掛け声でそりゃもうぶっ飛びましたよ "Good Enough"は正に生まれ変わったヴァンヘイレンの オープニングを飾るにふさわしいゴキゲンのナンバーで エディーの自由過ぎるギタープレイと より正統派ともいえるサミーのヴォーカルが最高にマッチした名曲です! その勢いを保ったまま1stシングルともなる "Why Can't This Be Love"へと流れ込みます 最初にこれ聴いたときに 「あぁ…アルバム内の曲はともかく シングルはこの路線でいくんだろうなぁ」と納得した曲です 適度にハードロックテイストを残しながら メロディはキャッチーでエディーのテクニカルなギターも 隠し味的に十分にフューチャーされている… まぁうまく作るもんだ!と感心しました…(笑 でもこれも文句付けようなくカッコ良いです! で。次はエディーのハードなギターワークが 十二分に織り混ぜられた"Get Up" スタインバーガーのトランストレムの特性を 巧く利用したアーミングを織り込んだリフはまさにエディーらしい オリジナリティ溢れるプレイです! これは文句なくこれまでのヴァンヘイレンファンも納得の 押しまくったアップテンポのブギ・ナンバーです! くぅ~個人的にはこの曲、デイヴに歌わせたい!(笑 次は2ndシングルとなる"Dreams" この曲…私の周りでもこれが好きだって言ってた友達が多かったな… いや…いいですよ…文句ナシにカッコいいし 何と言ってもメロディが美しいし …でも…ここまでソフトになると「産業ロック」っぽくて… もはやヴァンヘイレンではなくてジャーニーでいいのではないかと… これねぇ…サミーじゃなくてデイヴだったら 適度にワイルド感も出て「Jump」っぽい雰囲気になったかもしれないけど サミーがヴォーカリストとしては正統派でまた歌唱力も高く メロディアスに美しく歌い上げちゃうから なおのことそう思うのですよねぇ いや、何度もいいますけどめちゃ良い曲ですよ A面ラストはウォーミーな 美しいギターリフが印象的な "Summer Nights" エディーのギターサウンドってこのアルバムから より耳障りが良い美しい響きになりましたよね まさに「ウォーム」っていう感じの優しい暖かさですよねぇ いい音だなぁ…どうしればこんなトーン出るのでしょう… …少し話が逸れますが…それでも 個人的に一番衝撃的なサウンドだったのは 1stアルバムのエッジの効いた尖りまくった ディストーションサウンドかな… 私、最初に聴いたヴァンヘイレンは「1984」で そこから次に1st聴いたのですが あの1stの刺激的なサウンドには度肝を抜かれました! 今でも青のサウンドが最高だと思っています B面1曲目はこれまた美しいオーヴァードライブサウンドの イントロが特徴の"Best of Both Worlds" これもヴォーカルがサミーならではの曲ですねぇ まさに「アメリカン!」って印象の良曲です! こういうタイプの曲をデイブが歌うと ブルージーな感じに仕上げるのでしょうけど サミーが歌うと西海岸サウンドに仕上がりますねぇ やはりヴォーカルが変わると曲調が変わります B-2はこれまた美しいキーボードサウンドを前面に出した バラード曲"Love Walks In" これもサミーがヴォーカルだからこそ出来た曲でしょうね デイヴだとこういう感じにはなりませんものねぇ 「1984」でいうところの「I'll Wait」的なポジションの曲ですが 仕上がりの方向性が全く異なります どっちがいいとか悪いという問題ではありませんが 一般的にウケそうなのはやはりこっちかなぁ… でも個人的にはそういうところが 「産業ロック」っぽくって ちょっと気に入らないのですが…(苦笑) B-3はタイトル曲でもある「5150」 この曲のイントロのギタープレイ!めっちゃカッコいいですよねぇ! さすがエディのギターワークは一味も二味も違います。 テクニカルでメロディアスなソロもエディーの魅力ですが エディーの真骨頂はリフ・プレイだと思っています。 他のバンドのギターリフってあくまで「伴奏」なのですが エディーのギターリフってヴォーカルとはまた別の 「旋律」で自由に泳ぎまくっているのですよねー イントロだけじゃなくてリフプレイ全般が この曲はずば抜けてカッコ良いです。 この曲聴いていると正直言って あまりサミーのヴォーカルが耳に入ってきません(笑 それほどギタープレイの存在感がすごいのです!!! で、アルバムラストは遊び心満載の "Inside"で締めくくります ヴァンヘイレンのアルバムラストって こういう展開で締めくくる傾向が多いですよねぇ まぁ、「らしく」ていいのではないかと… というわけでさらにクオリティが上がったのは 間違いないアルバムですが ちょっと普通のバンドに近くなったかな… まぁデイヴのエンターテイナー性はマネできるものではないですし。。。 でも間違いなく魅力的で良いアルバムであることは間違いないです!!! 1986年3月24日リリース
HR/HMさこだ@趣味&日常
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Michael Schenker Group:M.S.G.「MSG(神話)」
「マイケル・シェンカー・グループ」としては 2枚目となるオリジナルアルバム 基本的にマイケルシェンカーのソロ・プロジェクトなので アルバムごとにマイケル以外のメンバーは入れ替わりますが ヴォーカルはに前作に引き続きゲイリー・バーデンが起用されます。 他は総入れ替えで、ポール・レイモンド(元UFO) クリス・グレン(元センセーショナル・アレックス・ハーヴェイ・バンド) が参加し、なんといってもドラムに コージー・パウエルが迎えられています! マイケルのギターにコージーのドラミング! その組み合わせだけで飯が食えますねぇ 私は世代的にマイケルシェンカーのプレイは MSG時代のものをまず聴いてそれからUFO時代に 遡って聴いていったのですが 楽曲的にはUFO時代のバラエティに富んだものが 聴きごたえがあると思っているのですが やはりギタープレイ的にはMSG時代のほうが 間違いなく進歩していますよねぇ 前作に比べるとのMSGとしての2ndは ちょっと地味な感じがするのですが これがまたそんな単純なものでもなく このアルバム聴けば聴くほど味が出てくる感じがします。 1曲目の「Ready to Rock」はこの時代の ハードロックの王道といった感じで わかりやすくカッコ良い楽曲です。 マイケルのソロも冴えてますし コージーらしい存在感のあるドラミングがいいですねぇ でも個人的にはこのアルバムは これよりも2曲目以降かと思います。。。 まずはA-2「Attack of the Mad Axeman」 この曲は何だかUFO時代を彷彿とさせる 哀愁さも兼ね備えていて個人的に好きな曲です。 ゲイリーの歌いっぷりもいいですよねぇ 中間部のメロディーラインやアレンジが何とも気持ちいいですし そこから繋がるギターソロもワイルドでたまりません! あ、ちょっとレインボーっぽいテイストもあるかもしれません… A-3「On and On」もちょっと独特な構成の曲でいいですよねぇ A-1のようなストレートなハードロックが MSGらしいともいえるのですが個人的には こういうちょっと凝った構成の曲が好きかなぁ… 改めて聴くとゲイリーのヴォーカルがいいんですねぇ この後、MSGのヴォーカルもいろいろ入れ替わりますが やはりゲイリーが合っているような気がしますね! そしてB面は7分の大曲「But I Want More」で始まります。 こういうテンションのピンと張った曲はいいですねぇ いかにも80年代初頭のハードロックという気がします。 厳かな感じの中間部もいいアレンジです! そして曲後半に詰め込まれたギターソロは最高にカッコ良いです! そしてB-2「Never Trust a Stranger」 これがこのアルバムの一番のクライマックスだと思います。 ゲイリーの歌唱力の高さが光ります! ちょっとソフトすぎるとも思いますが 他でガンガンハードロックしているからこそ このソフトなバラードの存在が光ります。 これいシングルカットしてうまくプロモーションすれば 一般的にも売れたんじゃないかなぁ そしてメロウで切ないマイケルのギターソロもたまりません まぁ、でもこの曲の主役はやはりゲイリーですね! B-3はガラッと変わって跳ねるリズムの 「Looking for Love」 一気に再びノリノリですねぇ でも意外とキャッチーなメロディで これも馴染みやすい1曲だと思います。 しかしマイケルのぶっといギターサウンドと これまた骨太ドラミングのコージーサウンドは合いますねぇ この曲も咽帯泣くようなマイケルのソロがたまらん!!! というわけでMSGとしての1st「神」に比べると 少し地味な印象もある2nd「神話」ですが いやいや1st以上に聴きごたえ十分な1枚です!!! 1981年9月リリース
HR/HM 1981/09さこだ@趣味&日常
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UFO「Obsession(宇宙制服)」
UFOとして8枚目のオリジナルアルバム マイケルシェンカーが加入してからは5枚目のアルバムとなり ただこのアルバムが出て約半年後に それまでにもフィル・モグとの確執もあり たびたび失踪を繰り返していたマイケルが正式に脱退することとなります。 再結成前のアルバムとしてはこれが最後のマイケル参加のアルバムです。 前作「Lights Out」で世界的にもハードロックバンドとして 知名度も上がりその勢いそのままに作成されたアルバムとなります。 楽曲の完成度の高さは文句ナシで 1曲目「Only You Can Rock Me」が耳に飛び込んでくると 「うおー!さすがくっそカッコえええええええ」とテンション上がりますが ちょっと待って???えらく耳触りの良いサウンドすぎて ちょっとスマート過ぎるのですが???なんて思ってしまいます。 いや明らかに音はクリアで歯切れが良くなっているのですが もっと泥臭くて骨太なほうが…なんて少し意地悪な見方をしてしまいそうです いや…確かにこれが正解だとは思うのですが… でも少し聴きなれてくるとそ9れも気にならなくなるほどやはりカッコいいです! で、2曲目「Pack It Up (And Go)」になると まるで「1曲目でそういうと思ったよ!じゃぁこれでどうだい???」と 言わんばかりのワイルドなノリで押しまくってきます サウンドはもちろんクリアなのですが 楽曲が少々ワイルドなノリなので確かに文句の付けようがありません 「は、はい…いや、もちろんカッコいいです…」なんて独り言を言ってしまいました(笑 A-3はこれまでのUFOにも必ずあった哀愁を漂わせるメロウなインスト小曲 「Arbory Hill」で一息 そしてその流れで少々アンニュイなノリで A-4「Ain't No Baby」に続きます。 いいですねぇ~この大陸的なノリ… こういうのは邦楽ロックにはなかなか出せないですよねぇ これは強い酒が少し欲しくなりますねぇ~バーボンロックとか合うなぁ で、A面ラストは泣かせるバラード「Lookin' Out for No. 1」 ヤバい…さらに酒が進むじゃないか(笑 夜中に飲みながら聴くと意味もなく泣ける曲です。 また短いけどマイケルの泣きのギターソロがたまらん! もちろん名曲なのは間違いありません! B面のオープニングは マイケルの腰のあるギターサウンドがイントロからたまらない 「Hot 'n' Ready」 そうそうこういう泥臭いのがUFOはいいのですよねぇ いかにも70年代後期のバンドサウンド! 最初に言ったように何年か前のアルバムに比べれば 音質がクリアで歯切れが妙に良いのですが やはり本質的な部分は変わりませんね!これで良いのです! で、B-2は名曲としても名高い「Cherry」 以前からの泥臭い部分にスマートさをかなり加えた感じです。 ちょっと洗練され過ぎでは?とも感じますが いや、やっぱり確かにカッコいいですね でもマイケルのソロはある意味いつも通りでこれまたいいですねぇ 楽曲の造りというかアプローチがこの曲だけ 明らかに異なるのでインパクト大です! B-3はある意味いつも通りのUFOのノリともいえる 「You Don't Fool Me」 こういう曲はマイケルのギターサウンドももちろん存在感ありますが やはりフィル・モグのヴォーカルありきなんですよねぇ こういうワイルドさはお手のものですよねぇ ここでA-5「Lookin' Out for No. 1」のRiprise小曲を挟んで B-5「One More for the Rodeo」に続きます。 これ、私は個人的にかなり好きな曲なんですよねぇ ちょうど良い少し早めのミディアムテンポで ボーカルにギターのフィルが絡みまくる感じで アレンジがめっちゃカッコいいのですが!!! これは楽曲が云々じゃなくて マイケルのギターが全般的に前面に出てて それがくっそいいのですねぇ。。。たまらんな。。。 アルバムのラストは「Born to Lose」 哀愁漂う壮大なバラードで締めくくります! これまた文句ナシに美しい曲です。 この後、マイケルはUFOを脱退して 自分のバンド「MSG」を結成するのですが 個人的にはマイケルの参加した5枚のUFOのアルバムは MSGよりも好きなのですね。 「MSG」はあくまでマイケルのソロプロジェクトみたいなものだから ギターアルバム色が少し強めなのですよねぇ それはそれで悪くはないのですが やはり少し泥臭くて骨太なバンドサウンドのUFOの方がいいかなぁ。。 余談ですがこのアルバムを実際に手に入れて聴いたのは 私が高校生の頃で実際に出てから数年後なのですね。 このアルバムが出た頃はまだ小学生で さすがに洋楽を聴くような頃合いではありませんでした… でもこのアルバムのジャケットはレコード屋さんで見かけて 「なんて不気味なジャケットなんだ!」って記憶にあったのです。 高校生になってこのアルバムジャケットを見て 「ああああ!あの不気味なジャケットだーーー!」って 心の中で叫んだことを今でも覚えています(笑 1978年6月21日リリース
HR/HM 1978/06/21さこだ@趣味&日常
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IRON MAIDEN「鋼鉄の処女 - Iron Maiden - 」
イングランドの誇るヘヴィメタルバンド アイアン・メイデンの1stアルバム 1980年代初頭にイギリスで発生したヘヴィメタルの潮流 「NWOBHM」(New Wave Of British Heavy Metal)の代表格として ブームの一翼を担い地位を確立し 現在でも精力的に活動しているバンドです。 いわゆるヘヴィメタを知らない人でも アイアンメイデンのバンド名は知っている人も多いと思います。 ベースのスティーブ・ハリスを中心としたバンドで バンドサウンドもスティーブのベースを中心とした サウンド造りでギタリストがサウンドの中心となりがちな この類の音楽としては特異なスタイルだと思います。 で、ヘヴィメタルではありますが いわゆるプログレの要素も多く 非常に複雑で壮大な大曲がアルバムには多く収録されます。 1stアルバムは1980年発売で ヴォーカルはポール・ディアノ 個人的にはアイアンメイデンといえば 2代目ヴォーカリストのブルース・ディッキンソンのイメージですが よりワイルドなポール・ディアノのヴォーカルもなかなかです。 やはりこの1stアルバムといえば デビューシングルでもある A-3「Running Free」が インパクトありますね! イントロの「ダッタダッタ、ダッタダッタ」というドラムパートを 聴いただけでいまだに何だかワクワクしてしまいます! やはりこういう跳ねるリズムは引き込まれますねぇ でも「Running Free」はシングル曲だけあって わかりやすくシンプルにカッコ良いですが やはりメイデンと言えば A-4「オペラの怪人 - Phantom Of The Opera 」に代表される 展開の激しい大曲ですよねぇ こういうのを聴くと「あぁ~メイデンだねぇ」と再確認できます。 でも全体的にとてもクオリティの高いアルバムで オープニングの「Prowler」から ラストの「Iron Maiden」まで 全く息つく間もなくメイデンらしいサウンドで押しまくってくるアルバムです。 「アイアンメイデンのアルバムは とりあえず何から聴いたらいい?」って聴かれたら やはりこのアルバムを勧めると思います。 個人的に好きなのは6thだったりしますが まずメイデンを知るならやはりこの1stですよね! ところで同じイングランドのメタルバンドということで メタルゴッド・ロブの率いるジューダスと比較されていることが たまにありますが同じメタルとはいえアプローチは随分違います。 ジューダスの方が随分キャリアも長いですし… ただちょっとおもしろいのは ジューダスは割りとアルバム出すたびに変化を求めて新しいアプローチを行い それが「ジューダスらしくない」と批判を浴びることも結構あるのですが メイデンは「またかよ!」と突っ込まれるくらい 悪く言えばワンパターンで押しまくってきます(笑 ジューダスの新しい変化を求めるアプローチも メイデンのブレない姿勢も 個人的にはもちろん、どちらも好きですが… ちなみにオリジナル盤は1980年リリースですが 私の持っているアナログ盤は比較的最近入手した復刻盤です。 オリジナル盤もバンドのキャラクターである エディがジャケットですが この復刻版はそのジャケットデザインのまんまにピクチャーレコードです。 実はCDでもう散々聴いていたので もうアナログ盤はわざわざ手に入れなくてもいいか…と思っていたのですが このピクチャーレコードが新品で発売されていることを知って 「新品なら…」と思わず衝動買いしてしまったものです(笑 1980年4月14日リリース
HR/HM 1980/04/14さこだ@趣味&日常
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UFO「Lights Out(新たなる殺意)」
UFOの7枚目のオリジナルアルバム マイケルシェンカーが加入してから4枚目のアルバム マイケルが加入してからアルバムを出すたびに そのサウンドが洗練されきている印象ですが このアルバムではピアノやストリングスも大胆に取り入れて 非常に奥の深いサウンドにまた進化委sています。 A-1「Too Hot To Handle」、A-4「Lights Out」 B-2「Alone Again Or」あたりが人気曲ですね。 個人的にも「Lights Out]は文句ナシに超カッコいいです!!! サビの疾走感がたまりませんよねぇ マイケルのギターはもちろん最高ですが この曲はイントロとAメロ部のベースラインの カッコよさもやたらと耳に残ります。 他ではA-3「Try Me」が何とも切なくてこれがまたたまりません!!! Aメロのピアノのバッキングからサビへのストリングスパートとか もはやハードロックバンドなんて枠を大きく超えた名曲だと思っています。 またフィル・モグが「あれ?こんなに切なく歌い上げるタイプだっけ???」と 意外に思ってしまうほど見事なヴォーカルを聴かせてくれます。 そしてマイケルの激しい部分はほぼ隠した 切ない泣きのソロがまた最高です!!! いやこれ本当に良い曲です!!! このA-3「Try Me」とA-4「Lights Out」の落差というか コントラストが激し過ぎて このA面後半をついつい何度も聴いてしまうのですよねぇ でもA-1&A-2は非常に耳障りの良い軽快で キャッチーなサウンドなのですよねぇ 同じアルバムの中でもかなりバリエーションに富んだサウンドを聴かせてくれます。 そしてアルバムラストを飾る「Love to Love」は 7分半を超える大曲です。 UFO的な「様式美」と言っていいのでしょうね 非常に壮大でスケールの大きいドラマティックな大曲です。 この曲でもA-3と同じくストリングスパートが大胆に取り入れられています。 ギターサウンドも繊細なアコースティックサウンドから いつものマイケルトーンまでてんこ盛りです! …というわけで毎回UFOのアルバムレビューで書きますが マイケルの参加したアルバムで個人的に好きなのは UFOに参加した5枚のアルバムです。 それも『現象』(Phenomenon)以降、出すたびに 新たな魅力が発見される秀逸なアルバムばかりです! もちろんMSGも好きなのですが この頃のほうがジャンルにとらわれないスケールのデカさが あるような気がするのですよねぇ… 1977年5月7日リリース
HR/HM 1977/05/07さこだ@趣味&日常
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Y&T「EARTHSHAKER」
バンド名を「イエスタデイ&トゥデイ」から「Y&T」に 改名して最初のアルバム、1981年発表 イエスタデイ&トゥデイ時代から数えると 3枚目のアルバムになります。 このアルバムでバンドの認知度が一気に上がった1枚だと思います。 私は「Y&T」になってからの作品しか聴いていないので このアルバムが一番古いものになるのですが いい意味で「Y&T」らしさが凝縮されている1枚です。 このアルバム名を聞いてピンとくる方も多いと思いますが 日本のハードロックバンド「アースシェイカー」は このアルバム名からきています。 それを知ってからこのアルバムや初期のY&Tのアルバムを聴いていると シェイカーがY&Tに随分影響されているのがよくわかります。 特にSHARAのギタースタイルはかなりデイヴメニケッティに 影響されているのがよくわかります! 話が逸れましたがこのアルバムは1曲目から超ゴキゲンです!!! 「Hungry for Rock」は正にアメリカンハードロックの王道といった印象です! 文句ナシにカッコいいですよねぇ~ デイヴ&ジョーイのギターサウンドも分厚くて大迫力です! A-2「Dirty Girl」は渋いブルージーなイントロで始まります。 少しヘヴィ目なミディアムテンポのナンバーですが これもこの時期のY&Tらしさに溢れていますね! 続いて「Shake It Loose」はノリの良いブギのリズムです いいですねぇ~自然に身体が動くリズムです。 いつも思うけどデイブは本当に歌いながらソロも弾いて リフもメインで弾きながら…ですものねぇ…本当に器用だ… 続く「Squeeze」も同じように ノリノリのロックンロールナンバーですが さらにスピードアップしてハードさもアップします! デイブのギターソロもさらに激しさを増してきます! いや~これは本当にカッコいいですねぇ ライブでも間違いなく盛り上がる曲ですね! ここのA-3、A-4の流れは ライブで一気に畳みかけてくるような押しの強さです! そしてA-5の名曲「Rescue Me」へと続きます! くっ。。。このアルバムのこの流れ。。。最強じゃないですか??? もう痺れまくります!!!! A-3、A-4でスピードとノリで押しまくっておいて 今度は重厚さで潰しにかかります!!!! もうハートが揺さぶられ過ぎて持ちません!!!! でも本当にこの曲は初期の…いや全ての時代のY&Tを 代表する1曲だと思います!!! デイブの「泣き」のギターソロは感動ものです ハードロックギターはテクニカルなものが全てではなくて やはりセンスだということを知らしめてくれる1曲です! B面は再び王道のアメリカンハードロック的な 「Young and Tough」でスタートします。 いいなぁ…楽しそうに演っている姿が 手に取るように浮かぶ1曲です 何だか「痛快!!!」なんですよねぇ B-2はスピーディーでヘヴィ目な 「Hurricane」です! こういうスピーディーなノリで押しまくる曲が 初期のY&Tには多かったような気がします。 これが「らしく」ていいんですよねぇ キャッチーさが前面に出てくる中期以降には だんだんとこういうのが減っていくのですよねぇ 泣きの要素も含みながら弾きまくるデイヴのソロが またこれがたまりません! B-3は少しスピードダウンして ちょっとキャッチーな印象の「Let Me Go」です。 こういうのを聴くと 「あぁやはり西海岸のバンドだなぁ」と思います。 東海岸組にはあまりないテイストではないかと… こういうのをもっと煌びやかにキャッチーにしていくと いわゆる「LAメタル」になるのでしょうねぇ B-4は再びスピードアップして「Knock You Out」です。 Y&Tはあくまでもデイブのパートがメインで リフ部分は二人で分業している部分もあるのですが サウンドは分厚くてこういう曲に本当に合いますねぇ ソロのバッキング部分も よく計算されていてなかなかカッコ良いのです! これライブでは生きますねぇ ギターが一人のバンドだとなかなかこうはいきません… ラストは哀愁の漂うメロディが何とも切ない 「I Believe in You」で締めくくります! こういうのもデイヴメニケッティらしい曲ですよねぇ これはアメリカ人よりも日本人がハマりやすい曲かと… もちろん私は個人的に大好きな1曲です! そういえば先程、日本の「アースシェイカー」の話に触れましたが この曲、シェイカーの2枚目のアルバム 「FUGITIVE」のラストを飾るタイトル曲「FUGITIVE」に 曲の構成とかメロディとかにかなり共通点を感じます! どちらもアルバムラストを締めくくる曲ですし シェイカーのメンバー(特にシャラ)はかなり意識して 作ったんじゃないかと思ってしまいます。 …というわけで1曲たりとも聴き飛ばす曲が全くない名盤です!!! 歴代のアルバムの中でも最も「Y&Tらしさ」が ギュッと凝縮された1枚です!もちろん超おススメです! 余談ですが「EARTHSHAKER」は 「 地球{ちきゅう}[世界{せかい}]を揺るがすもの 、極めて重要{じゅうよう}なもの」という意味だそうです。 ちなみに地震は「earthquake」です! 中学校で習いましたね! 1981年6月15日リリース
HR/HM 1981/06/15さこだ@趣味&日常
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UFO「No Heavy Petting 」
UFOのアルバムとしては6枚目 マイケルシェンカーが加入してからは3枚目のアルバムです。 この時代…というよりはマイケルが加入した時期の UFOのアルバムは5枚出ているのですが ホントにどれもいいですよねぇ 80年代のUFO脱退後の MSGのアルバムもいいのですが 特に最近はこの70年代のUFOのサウンドが聴いていて とにかく気持ち良いのです。 マイケルの中域を持ち上げた独特のトーンは この時代のサウンドにめっちゃ合うと思うのですよねぇ で、前作の「Force It」のツアーから キーボードも専任となり今回のアルバムにも参加しています、 アルバムのアレンジの幅は非常に広がりましたが マイケル的にはもっと違うものを求めていたらしく このアルバム発売の8か月後には キーボードだけでなくギターも弾けるポール・レイモンドが参加し ポールはその後、MSGになってもマイケルと行動を共にします。 アルバムの内容は文句ナシにゴキゲンなハードロックサウンドで A-1「Natural Thing」からノリノリです! いいですよねぇ~この70年代らしい骨太なサウンド! そうかと思えばA-2「I'm a Loser」では この時代ならではのしっとりした哀愁溢れるメロディーも聴かせます。 A-3「Can You Roll Her」はマイナーなメロディでアップテンポ ある意味同時期に活動していたレインボー的なジャンルの曲ですが UFO&マイケルだとやはりリッチーとは全然違うのですよねぇ どっちもカッコいいですが この曲、めちゃくちゃいいですよ! A-4「Belladonna」は一段と切ないメロディで しっとりと聴かせます。 こういうこの時代らしいハードロックバラードはいいですよねぇ 何とも哀愁に溢れていて これまた夜中にひとりで聴いていると酒が進みます(笑 A-5「Reasons Love」はソウルフルなビートの効いた曲で これで気持ちよくA面を締めくくります。 この曲のマイケルのソロ、めちゃくちゃカッコいいです!!! そしてB面のオープニングは「Highway Lady」 これまためちゃくちゃカッコいいですよ! 疾走感あってキーボードもうまくフューチャーされていて まさにハイウェイを飛ばしながら聴きたくなる曲です。 ハイウェイスターのUFO版といった感じでしょうか… でもこっちのほうが明るくって楽しそうです!!! 続く「On with the Action」は一気にテンポダウンして ヘヴィに聴かせる1曲です。 しかし、マイケルのギターワークはカッコいいなぁ 単純にバッキングで単純にパワーコードとかではなく しっかり裏でメロディを組み立てているのが何とも気持ちいい!!! その音がまた骨太でいいんですよねぇ B-3はミディアムで少しキャッチーな印象の「A Fool in Love」 こういう明るさってこのアルバム独特の雰囲気のような気がします。 ライブで演ると盛り上がるでしょうねぇ ラストは幻想的なイントロで始まる「Martian Landscape」 明るくHappyなのもいいけど 個人的にはこういう哀愁を誘うメロディの曲がたまらないなぁ 大胆にキーボードサウンドもアレンジされていて なかなか壮大な1曲です。 UFO的な様式美ってこういうものなのでしょうね! いや、ものすごくいいですよ!!! …と言う感じで強弱のメリハリの効いた非常に面白いアルバムです。 やはりキーボードパートが前作とは全然異なり かなり前面に出てきているので 楽曲の幅は間違いなく広がっていますし その分、聴きごたえも増しています! かなりおススメの1枚です。 1976年5月リリース
HR/HM 1976/05さこだ@趣味&日常
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DEEP PURPLE 「Live in LONDON(永遠の炎)」
1974年第三期ディープパープルのライブ盤 ロジャーとイアン・ギランが脱退した後に デヴィッド・カヴァーデルとグレン・ヒューズが加り あおの名盤、「紫の炎」を出した後のライブ音源 1974年録音なのですが これは通常のライブではなく BBCのラジオ番組「イン・コンサート」のために 行われたライブでレコードとして発表されたのは 1982年になってからでした。 パープルのライブ盤といえば 第二期の「ライブ・イン・ジャパン」が名盤とされ まぁ定番なのですが… 「BURN」のライブ版が聴きたかったのです(笑 あまりネガティブなことを書くと怒られそうですが 以前、レインボーのレビューでも少し書きましたが 個人的な好みであまりパープルって評価していないのです。 第二期の有名どころの楽曲も 「Highway Star」以外はそれほどピンとこないですし 何といってもバンドメンバーの人間関係が こじれすぎていてよくわからないことと 本当に気持ちよく演れていたのは ほんのわずかな期間だけではないのか?とか 余計なことを考えてしまって 素直に聴けないのですよねぇ…(苦笑) まぁレインボーもメンバーの入れ替わりは激しいですが あちらはあくまでもリッチーのソロ・プロジェクトだと 考えれば何となく納得できるというか… だから私の持っている唯一のパープルのレコードが この第三期の「ライブ・イン・ロンドン」なのです。 アナログ盤はたった6曲の収録なのですが 中身はなかなかに濃い1枚です。 (さらに後に出たCD盤は2枚組…でも曲目としては1曲増えただけですが ソロパートがふんだんに収録されていて30分もある Space Truckinです) 1曲目はいきなり個人的にお目当ての 「BURN」からです! そりゃ文句ナシにカッコいいです!!! ライブ盤だけあってリッチーも弾きまくりです!!! 当時のハードロック好きは間違いなく聴いている曲ですし ギターやってた方は必ず1回はコピーしたでしょう! 私も必死になってコピーしましたよ~懐かしい!!! ライブヴァージョンだけあって 1曲あたりが長く旨味たっぷりです 「BURN」も約7分ありますし A-4の「Mistreated」も13分超えです。 それぞれの楽曲は悪いわけがなく ライブ盤ならではのグルーヴがたっぷり味わうことができ 1曲あたりの長さなんて全く気になりません。 ちなみにB面は9分弱の「Smoke on the Water」と 18分超えの「You Fool No One」の2曲のみでいっぱいです。 個人的にはカヴァーデルとリッチーが在籍した 第三期って結構いいと思っているのですが 活動期間は実質1年ちょっとですね しかしがないこととはいえ短かったですね。 結局リッチーはこの第三期でディープパープルを脱退してしまいます。 まぁ、その後、レインボーで思う存分活動してくれるのですが… 1982年7月リリース
HR/HM 1982/07さこだ@趣味&日常
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EUROPE「WINGS OF TOMORROW(明日への翼)」
元祖北欧メタル「ヨーロッパ」のセカンドアルバム 個人的にはメタルではなく正統派ハードロックだとは思いますが 不思議なのはいわゆるヨーロッパ以降に出てきた 「北欧メタル勢」とも共通する この妙な透明感と青さと冷たさは何故なんでしょうねぇ 北欧のポップスを聴いてもそうは思わないのですが 「北欧メタル」にカテゴライズされるバンドは 妙にこの共通点があるのですよねぇ 具体的にどこが?と聞かれると非常に困るのですが とにかく全体的な印象が 青くて透明で冷たいのです! で、それが妙に鮮烈で心地よいのです…不思議ですねぇ それとは別にこの独特の切なくもの哀しいいメロディは ヨーロッパならではの部分で これは日本人ウケしますよねぇ 1stも日本ではそれなりに売れましたが この2ndもアルバムチャート最高位24位となかなか検討しています ちなみにスウェーデン本国では最高位20位です 次作「The Final Countdown」での大ブレイク前夜と言った感じですね! A-1の「Stormwind」からヨーロッパらしさ全開です! この頃のヨーロッパはちゃんとバンドサウンドが前面に出た 正統派ハードロックで気持ちいいですねぇ でもそのサウンドに乗せられるボーカルラインは 非常に切なさと儚さを感じさせるメロディアスなものです。 作曲して歌うジョーイ・テンペストってすごいですよねぇ A-2はさらにスピードアップしてワイルドさも出してきます ここではいつも以上にジョン・ノーラムの ギターワークが冴えわたります! このA-1、A-2のツートップはなかなか強烈です! 一気に引き込まれて集中して聴いてしまいます このツーバスのドコドコ感が気持ち良いし ジョンのソロも最高にカッコ良い!!! A-3はこれもヨーロッパのもう一つの魅力である とにかくどこまでも美しく切ないバラードです この「Open Your Heart」が5thアルバムにも リニューアルして収録されます。 どちらも甲乙つけがたい名曲です。 歌詞の意味なんかわかんなくたって このメロディーの美しさだけで泣けてきます それほどの名曲だと思います! A-4はめずらしくちょっと泥臭い感じの 「Treated Bad Again」です。 でもあまり泥臭くならないのですよねぇ これはジョーイの甘い声質のせいかもしれないですねぇ そしてやはり異本的なサウンドの透明感が高すぎて 濁った感じにはならないですねぇ でもそういう微妙な部分もヨーロッパらしくていいですよねぇ A面ラストはインストゥルメンタルの「Aphasia」でいったん締めくくります。 これも美しいメロディとワイルドなハードロックサウンドの 絶妙なブレンド具合がたまりません もちろんジョーイのギターは冴えまくっています!!! B面オープニングはいかにも北欧バンドらしいサウンドの タイトル曲「Wings of Tomorrow」で始まります。 これも文句なくカッコいいですねぇ そっか…やはりアレンジと言うか組み立てが ちょっとクラシカルなんですね どことなくイングヴェイあたりともやはり共通点がありますね! (イングヴェイもスウェーデン出身) B-2はこれも疾走感のある「Wasted Time」 これも少しクラシカルな香りがしますねぇ やはりヨーロッパはこのタイプの楽曲が 個人的には大好きです。 次作は大ヒットした「The Final Countdown」ですが その頃からくいう曲はなくなっていくのですよねぇ そりゃこういうのはいわゆるハードロック好きな方じゃないと ウケなくて売れ線ではないでしょうが やっぱりこういうのがいいですよぉ ジョンはこういうのをもっとやりたかったから 脱退することになったのだろうなぁ… まぁその後のジョンのソロ作を聴けば答えはわかりますが… B-3もスピード感のある「Lyin' Eyes」です このアルバムは全体的に押しまくりな感じがしますが B面はとくのそうですね!いいぞーーーもっとやれーーーって感じです この曲も文句ナシにカッコ良いです! さすがにここまで勢いで押しまくったので B-4は一気にクールダウンして これまた美し過ぎるバラード曲「Dreamer」です。 ただ美しいだけじゃなくて なんでこんなに切ないメロディなんでしょうねぇ こんなのいいに決まってるじゃないですか!!! またジョーイのソフトな歌声がたまりません!!! 文句ナシに泣ける1曲です。 アルバムラストは再びテンションをあげて 「Dance the Night Away」で締めくくります! これもスピード感あるスリリングなハードロックです このアルバム、1stの「Seven Doors Hotel」のような 有名な曲がないので少々地味にとらえられがちですが ヨーロッパのアルバムで一番ハードロックしてるアルバムですし ドライヴしまくりのゴキゲンな1枚です。 個人的には初期の自作を含めたジョーイ在籍時のアルバムの中では 1地番好きなアルバムです! 1984年2月24日リリース
HR/HM 1984/02/24さこだ@趣味&日常
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DIO「The Last In Line」
ロニー・ジェイムス・ディオ率いる 「ディオ」の2枚目のアルバム レインボー、ブラックサバスと渡り歩いた ロニーが自分のバンドとして満を持して出した前作より 確実にパワーアップしてブラシュアップされた 文句ナシの完成度の2ndアルバムです。 レインボーの頃と同じくいわゆる「様式美」を追求した 典型的なヨーロピアンハードロックスタイルなのは変わりませんが 確実にスピーディー&メロディアスに進化しています。 A-1の「We Rock」がまさにオープニングにふさわしく インパクト絶大です! こういうダークでスピーディーな曲はたまりませんなぁ この趣味趣向は私も10代のころから変わらんな…(笑 A-2のタイトル曲「The Last in Line」は シングルカット曲でもあり少しスピードは抑えめで 哀愁を漂わせるメロディが印象的な良曲です。 ディオのシングル曲としては最もチャートアクションのあった曲ですね。 静かな歌出しからヘヴィな典型への切り替えが 正に様式美を追求するバンドらしい美しさです。 これもサビ前のダークなメロがたまりませんねぇ またヴィヴィアンのゴターソロがいい!!! A-3「Breathless」はミディアムテンポで ビートの効いたナンバーです。 同じようなテンポなのに 明らかにLAメタル勢とは異なるアプローチは 何とも興味深いですねぇ あ、でもLA勢でもドッケンあたりとは共通点があるかも… 何にしてもネクラな私はこういうダークなほうが大好きです! A-4は「I Speed at Night」 これがタイトル通りスピーディーでくっそカッコいいです!!! そうそうそうそう!こういうのを待ってました! ダークでマイナーでスピーディーでメロディアス!!! ヴィヴィアンのギターワークも冴えわたります! ソロもいいけどリフがカッコええ~ いやーこれはマジで文句なしにいいですよー A-5はいったんスピードダウンして ちょいヘヴィめな「One Night in the City」 これもディオらしい1曲です ロニーの歌唱力はこういう曲で冴えわたりますねぇ 「ヘヴィメタなんてシャウトしてればいいんでしょ?」と 思われがちな部分もありますが 上手いボーカルが歌うと曲が激変しますからね! で、ロニーはそういう力を十二分に持ったヴォーカリストです! B面の1曲目は「Evil Eyes」から さぁこれもなかなかスピーディーな曲で 一気に盛り上げていきますよ! 意外とキャッチーなメロディラインで ちょっとらしくないような気もしますが これはこれでやはりカッコいいです!!! この曲のヴィヴィアンのソロ!くっそいいですねぇ~エキサイテング! これがシングル曲でもよかったのでは???? 続いてこれもなかなかキャッチーな「Mystery」 A面に比べると随分明るくてとっつきやすい曲が続きます。 いや、でももちろん アメリカンみたいに底抜けに明るくはないのですが… でもこういうのも意外と似合うのか… 1stや3rdではこういうアプローチはないですよねぇ 続くB-3は少しヘヴィめな「Eat Your Heart Out」 いやでもなんだかB面に入ってから どれも妙に馴染みやすいメロディに聞こえてくる気が… もちろんカッコいいのですがちょっとライトすぎませんか??? しかしながらラストB-4はディオらしい 壮大な大曲です「Egypt (The Chains Are On)」 おごそかないかにもエジプトらしいオープニングから ダークなリフでヘヴィに始まります! あぁ安心した…やっぱりこうじゃないと…(笑 ほぼ7分の大曲ですが全く間延びした感がありません ずっと張り詰めたテンションえお保ったまま 聴き続けることができます。 途中のスローダウンする部分も含めてメリハリが効いていますね! 聴きごたえ十分でラストを飾るにふさわしい曲です。 。。。という感じで「あっ」と言う間に全9曲終わります。 退屈する部分なんて欠片もありません! 文句ナシにいい1枚だと思います!名盤です!!! 1984年7月2日リリース
HR/HM 1984/07/02さこだ@趣味&日常
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Rainbow「Rising(虹を翔る覇者)」
レインボーとしては2枚目のアルバム 細かいことを言えば前作が 「Ritchie Blackmore's Rainbow」名義で 今回が「Blackmore's Rainbow」名義なのだそうです。 まぁどちらにしてもバンドというよりは リッチーのソロプロジェクトですね そういう体制なので前作のメンバーから リッチーとロニー以外は全て入れ替わりました(苦笑) でも今回からあのコージーパウエルがドラムスとして参加しています。 リッチーとロニーとコージーですよ 正にこれ以上の組み合わせがあるのか?と言わんばかりのメンツです。 あまりにこの3人の存在感が大きいため 当時は「三頭政治」とも言われたそうです。 その3人はしばらく組み続けることになるのですが ベースのジミー・ベインとキーボードのトニー・カレイは スタジオアルバムとしてはこの1作のみで解雇されています。 で、この「Rising」ですが 1曲のボリュームがあり過ぎて 全6曲となっています。 いやミニアルバムではないですよ ちゃんと33回転12インチのフルアルバムです。 1曲が長いのです! そのうち4曲がA面に収録され B面は2曲です。 で、その2曲が両方とも8分超えです(笑 まぁ曲の長さの問題はともかく どれもこれも名曲揃いで 初期のレインボーを代表する曲ばかりです。 A-1の「Tarot Woman」が幻想的なキーボードソロで始まり 各パートが入って来るといきなりレインボーサウンド全開です。 しかしコージーのドラミングは存在感ありますね! 楽曲の迫力が明らかに前作よりグレードアップしています。 レインボー。。。いやリッチーの考える 「様式美」の世界がこれでもかと言わんばかりに炸裂しています で、文句ナシにカッコ良いです。 もちろんこの曲だけでなく 続くA-2「Run with the Wolf」も同様です。 A-1と異なり軽快に歩くような心地よいリズムも気持ち良いです! でもしっかり曲構成はレインボーらしい組立てです。 A-3「Starstruck」も軽快な跳ねるリズムが むっちゃくちゃ気持ち良いです いやこれは聴いててもそうですが 演ってるほうも楽しいでしょうねぇ… しかしロニーのヴォーカルも前作以上にいいですねぇ いい意味で力が抜けている感じで歌い上げます! 続く「Do You Close Your Eyes」は このアルバムの中で唯一3分を切る短い曲ですが キャッチーでポップでわかりやすくカッコ良い曲です! 壮大な様式美を追求した曲ももちろん良いですが こういうストレートな曲もめっちゃくちゃいいです!!! B面は打って変わってレインボーらしい 壮大な大曲が2曲続きます。 まずは「Stargazer」これも初期のレインボーを代表する曲ですねぇ レインボーのベストアルバムはCD時代になってから いろいろなものが出ていますが まずかなりの確率でこの曲が入ってきますね この時代のバンドサウンドが好きな方なら 間違いなくハマる曲だと思います。 そして「A Light in the Black」 これもレインボーと言うかリッチーらしい大曲です。 「Stargazer」よりもさらにスピーディーで スリリングなので個人的にはかなり好きな曲です。 やはりこれもリッチーはもちろんですが ロニーとコージーがだからこその曲ですね ライブで聴いたら相当盛り上がる曲だと思います。 この曲のキーボードソロ&ギターソロぶちカッコええです。 …というわけで全6曲なのですが めちゃくちゃ濃度の高い 濃いアルバムです! この時代のハードロックサウンドが好きな方なら かなり高い確率で気に入ると思います。 もちろん私もかなり大好きな1枚です! 1976年5月15日リリース
HR/HM 1976/05/15さこだ@趣味&日常
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Quiet Riot「Metal Health ~ランディ・ローズに捧ぐ~」
今は亡き私の大好きなギターヒーロー ランディ・ローズが過去に在籍した クワイエットライオットの全米でのデビューアルバム 成り立ちを話すとかなり長くなるのですが 1973年にランディ・ローズを中心に 結成され、最初のバンド名は「March 1」でした。 オリジナルメンバーは ギターにランディ・ローズ ボーカルにケヴィン・ダブロウ ベース、ケリー・ガルニ ドラムス、ドリュー・フォーサイスでした その後「Little Women」というバンド名に変更しましたが すぐに「クワイエット・ライオット」に改名されました。 アメリカでのデビューは叶わなかったものの 日本ではそのルックスを主に買われて 1978年にデビューアルバム『静かなる暴動』をリリース レコーディングし、1978年に日本でリリースされた そして数ヶ月後にはセカンドアルバム 「暴動に明日はない」のレコーディングが行われましたが レコーディング後にベーシストのガルニが脱退 そこへルディ・サーゾが加入し 1979年にセカンドアルバム「暴動に明日はない」をリリースしました。 この2枚はその後、アメリカでリリースされることも 復刻されることもありませんでした。 今ではかなりレアなレコードとなっていて それなりのプレミアム価格でわずかながら取引されています。 いや、さすがに持ってませんよ(笑 ただ、オリジナルヴァージョンではなく リミックスされていますが 初期のランディ在籍時2枚のアルバムから5曲 そして未発表音源5曲が収録されたCD 「ランディ・ローズ・イヤーズ」が1993年に発売され こちらは簡単に手に入ると思います。 脱線しましたね… その後、ランディはオジーのバンドへ加入し そこからは一気に世界的なギターヒーローへと飛躍し その段階で「クワイエット・ライオット」は解散となります。 1981年にはルディ・サーゾもオジーのバンドに加入し ダブロウとフォーサイスはバンド名を「DuBrow」とし 活動を続けることとなりました。 そこへ…あの事故があり ランディは帰らぬ人となり ダブロウは再びクワイエット・ライオットとして活動することにしたのです。 カルロス・カヴァーソをギタリストに迎え ドラマーはフランキー・バネリを加えて新たなラインナップが完成し リリースされたのがこのアルバムです。 サウンドはストレートなハードロックで A-1「Metal Health (Bang Your Head)」が 最初のシングルとしてカットされました 個人的には非常に良い曲だと思いますが チャート的にはそれほどのアクションを起こすことができませんでした。 しかしながらスレイドの1973年のヒット曲のカヴァーでもある A-2「Cum on Feel the Noize」が2ndシングルとしてカットされると これがチャートをするすると登っていき 全米5位の大ヒット曲となります。 それを受けてこのアルバムもチャートを上がっていき 全米1位を獲得しました! いわゆる「ヘヴィメタル」が全米1位となったのは このアルバムが最初だと言われています。 (…個人的にはヘヴィメタルではなくハードロックだと思いますが…) 「Cum on Feel the Noize」はアルバム中でも 群を抜いてポップでキャッチーですが 他は全体的にわかりやすいストレートなアメリカンハードロックです B-5の美しいバラード「サンダーバード」は ランディ・ローズに捧げられた曲だと言われています。 どうしてもその成り立ちから ランディの影を探してしまうのですが このアルバム以降のクワライはその面影はなく よくも悪くもダブロウのバンドです。 その後、ダブロウも結局バンドを解雇される形となり バンドもこのアルバムを超えるセールスのものはなく 1989年を最後に活動を停止します。 私も実はクワライってこのアルバムと 「ランディ・ローズ・イヤーズ」しか聴いていないのですよねぇ でもこのアルバムはストレートにわかりやすく カッコ良い1枚です。 1983年3月11日リリース
HR/HM 1983/03/11さこだ@趣味&日常