Quiet Riot「Metal Health ~ランディ・ローズに捧ぐ~」

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今は亡き私の大好きなギターヒーロー
ランディ・ローズが過去に在籍した
クワイエットライオットの全米でのデビューアルバム

成り立ちを話すとかなり長くなるのですが
1973年にランディ・ローズを中心に
結成され、最初のバンド名は「March 1」でした。
オリジナルメンバーは
ギターにランディ・ローズ
ボーカルにケヴィン・ダブロウ
ベース、ケリー・ガルニ
ドラムス、ドリュー・フォーサイスでした
その後「Little Women」というバンド名に変更しましたが
すぐに「クワイエット・ライオット」に改名されました。

アメリカでのデビューは叶わなかったものの
日本ではそのルックスを主に買われて
1978年にデビューアルバム『静かなる暴動』をリリース
レコーディングし、1978年に日本でリリースされた
そして数ヶ月後にはセカンドアルバム
「暴動に明日はない」のレコーディングが行われましたが
レコーディング後にベーシストのガルニが脱退
そこへルディ・サーゾが加入し
1979年にセカンドアルバム「暴動に明日はない」をリリースしました。
この2枚はその後、アメリカでリリースされることも
復刻されることもありませんでした。
今ではかなりレアなレコードとなっていて
それなりのプレミアム価格でわずかながら取引されています。
いや、さすがに持ってませんよ(笑

ただ、オリジナルヴァージョンではなく
リミックスされていますが
初期のランディ在籍時2枚のアルバムから5曲
そして未発表音源5曲が収録されたCD
「ランディ・ローズ・イヤーズ」が1993年に発売され
こちらは簡単に手に入ると思います。

脱線しましたね…
その後、ランディはオジーのバンドへ加入し
そこからは一気に世界的なギターヒーローへと飛躍し
その段階で「クワイエット・ライオット」は解散となります。
1981年にはルディ・サーゾもオジーのバンドに加入し
ダブロウとフォーサイスはバンド名を「DuBrow」とし
活動を続けることとなりました。

そこへ…あの事故があり
ランディは帰らぬ人となり
ダブロウは再びクワイエット・ライオットとして活動することにしたのです。
カルロス・カヴァーソをギタリストに迎え
ドラマーはフランキー・バネリを加えて新たなラインナップが完成し
リリースされたのがこのアルバムです。

サウンドはストレートなハードロックで
A-1「Metal Health (Bang Your Head)」が
最初のシングルとしてカットされました
個人的には非常に良い曲だと思いますが
チャート的にはそれほどのアクションを起こすことができませんでした。
しかしながらスレイドの1973年のヒット曲のカヴァーでもある
A-2「Cum on Feel the Noize」が2ndシングルとしてカットされると
これがチャートをするすると登っていき
全米5位の大ヒット曲となります。
それを受けてこのアルバムもチャートを上がっていき
全米1位を獲得しました!
いわゆる「ヘヴィメタル」が全米1位となったのは
このアルバムが最初だと言われています。
(…個人的にはヘヴィメタルではなくハードロックだと思いますが…)

「Cum on Feel the Noize」はアルバム中でも
群を抜いてポップでキャッチーですが
他は全体的にわかりやすいストレートなアメリカンハードロックです
B-5の美しいバラード「サンダーバード」は
ランディ・ローズに捧げられた曲だと言われています。

どうしてもその成り立ちから
ランディの影を探してしまうのですが
このアルバム以降のクワライはその面影はなく
よくも悪くもダブロウのバンドです。
その後、ダブロウも結局バンドを解雇される形となり
バンドもこのアルバムを超えるセールスのものはなく
1989年を最後に活動を停止します。

私も実はクワライってこのアルバムと
「ランディ・ローズ・イヤーズ」しか聴いていないのですよねぇ
でもこのアルバムはストレートにわかりやすく
カッコ良い1枚です。

1983年3月11日リリース

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