- 9RhVX1oHXgScHQV Museum
- 2F 昭和のレコード 洋楽編
- EUROPE「幻想交響詩」
EUROPE「幻想交響詩」
ヨーロッパの記念すべき1stアルバム!
「ファイナルカウントダウン」日本でもヒットしたので
そちらのイメージが濃いかもしれません。
またその大ヒット後、
サウンドはどんどんポップな方向に行ってしまい
ジョン・ノーラムが抜けて以降のヨーロッパは
もはや全く別のバンドになってしまいました。
(個人的にはそれはそれでいいアルバムではありましたが…)
しかし!このデビューアルバムは
正に「元祖北欧メタル!」と言える
もの哀しいメロディアスさを持ちながら
しっかりとしたハードロックに仕上げられた
初期のヨーロッパのサウンドです!
(1stなんだから当たり前か…(苦笑))
このマイナー調なメロディとサウンドは
決してアメリカ受けは良くないでしょうが
世界中にこの手のサウンドに弱い地域はたくさんあるはず!
そう、まさに日本では間違いなくウケるはず!
そりゃ万人受けするのは
「ファイナルカウントダウン」のほうが上でしょうが
ハードロック好きな方なら間違いなくこの1stもハマるはず!
少なくとも私はそうでした
デビューアルバムということもあって粗削りな部分も多いですし
完成度的にまだまだな部分も確かにありますが
その分、勢いがありますよー
A-1の「In the Future to Come」から
いきなりハートを鷲掴みにされます!
そしてA-2「Farewell」で高まったテンション維持して
A-3「Seven Doors Hotel」で大爆発です!!!!
知る人ぞ知る初期ヨーロッパの名曲です
もう文句ナシに最高にカッコ良いです
しかしこのアルバムでのジョン・ノーラムのギタープレイは
めちゃくちゃカッコ良いなぁ…
で、そのサウンドとジョーイ・テンペストの造る
メロディが非常に高いところでバランス取れているのですよねぇ…
一気に盛り上がったところで
A-4はヨーロッパならではの美しくも切ないバラード
「The King Will Return」です。
これはジョーイらしいメロディだなぁ
で、この曲のジョンのバッキングが
めちゃくちゃ渋い組み立てでまたハマるのですが!!!!
A面ラストはこれもメロディアス&ハードな
インストゥルメンタルの「Boyazont」でいったん締めます
いやいやいや…マジでジョンのギターぶちエエわ…
B面は「Children of This Time」でスタートです!
この曲もスピーディー&メロディアスで
何とも揺さぶられる曲ですよねぇ
私がこういうマイナー調のメロディ大好物なのもありますが
アルバム全体のメロディ&サウンドのレベルは
あのアルバムとしての「ファイナルカウントダウン」よりも
この1stのほうが数段上のような気がします
引き込まれる感がこっちのほうがあるのですよねぇ…
続くB-2はまた何とも切ない雰囲気で始まる
「Words of Wisdom」
序盤のアコースティックのバッキングもいいですねぇ
そして後期の楽曲ほど前面には出てきませんが
しっかりキーボードも大胆に入っていて
これがまたいい仕事しているのですよねぇ
B-3は粘っこいギターのイントロが印象的な
「Paradize Bay」
サビのコーラスも美しいですねぇ
そしてラストはシャッフルでノリノリの
「Memories」で締めくくります
跳ねるリズムも大好きな私を最後にさらに喜ばせてくれます!
このアルバム、世界的にはまだまだのセールスでしたが
スウェーデン本国では8位にランクインして
なかなかのヒットとなったのです!
世界への足掛かりとなった1枚ともいえますね
なによりもそれまでハードロックというジャンルで
これといったものがなかった北欧で
初めて出てきたハードロックバンドです
その後、「北欧メタル」と言われるバンドはいろいろ出てきますが
何といっても元祖はヨーロッパのこのアルバムです!
1983年3月14日リリース