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- 2F 昭和のレコード 洋楽編
- Y&T「Mean Streak(ミッドナイト・イン・TOKYO)」
Y&T「Mean Streak(ミッドナイト・イン・TOKYO)」
デイヴ・メニケッティ率いるY&Tの通算5枚目のスタジオアルバム
(イェスタディ&トゥデイ時代を含む)
アメリカンロックというと
ジャーニーやボストンのような典型的なキャッチーなものと
泥臭いサザンロック的なものだったり
あるいはLAメタル的なものも思い浮かべたりするのですが
Y&Tのサウンドも典型的なアメリカンサウンドですよねぇ
キャッチーなアメリカンロックやLAメタルほど洗練されてはなく
サザンロックほど泥臭くもなく
ちょっと独特なポジションですがまぎれもなく
西海岸のハードロックシーンの先駆者でもあります。
70年代的テイストも匂わせながら
しっかりオーバードライブさせたギターサウンドで
どことなく叙情的なボーカルラインや泣きのギターは
日本やヨーロッパでもウケると思います。
実際、アメリカ本国ではイエスタデイ&トゥデイ時代から
なかなかセールスでは苦労していますが
意外と全英チャートでは検討しています。
しかしながらセールス的にこのままではまずいと思ったのか
この次作の「In Rock We Trust 」では外部のソングライターの曲も取り入れ
さらに「Down for the Count」では明るく陽気な
まさしく西海岸っぽいテイストも出してきます。
でもこのアルバム好きですけどね
そして「Contagious」ではもうすっかりLAメタルサウンドになってしまいます。
そう考えると元々のY&Tらしいサウンドとなると
この「Mean Streak」までじゃないのかなぁ…とも思ってしまいます。
で、このアルバムがいかにもY&Tらしいサウンドと楽曲で
思わずニンマリしてしまうのです。
A-1のタイトル曲「Mean Streak」の力強いリフと
ちぎって投げるような(個人的主観です)デイヴのボーカルを聴くと
そうそう!Y&Tはこうじゃなくっちゃ!って思います
このバンドに洗練されたサウンドとか
目の覚めるようなテクニカルさとか
煌びやかな美しさなんて求めていません
いい感じにオーバードライブしたギターサウンドと
(ディストーションまでいかないところが絶妙なんです!)
ワイルドな歌があればいいんです!
やたらリズムセクションのブレイクが多いのも特徴ですよねぇ
演奏するとわかるのですがこれ大変なんですよ~
A-3の「Lonely Side of Town」の微妙な哀愁具合もいいですよねぇ
こういうマイナーメロディの使い方って
アメリカンバンドではちょっとめずらしいとは思うのだけど
でもY&Tってどこから聴いてもアメリカンサウンドなんですよねぇ
不思議だなぁ…これもブレイクの多い曲ですね!
ステージで決まるとカッコいいんですよねぇ~
イントロやギターソロでの泣きのフレーズは
いかにもディヴメニケッティ!という感じです!これ大好きです!
で、続いて「Midnight in Tokyo」文句ナシの名曲です。
イントロ導入部から痺れまくります!
こんなカッコいい曲のタイトルに「Tokyo」が入るのですから
もうそれだけでもY&Tのファンになりそうです!
これもいかにも日本でウケそうな叙情的マイナーメロなんですよねぇ
本当に私の大好きなパターンです!
デイヴのギターサウンドとボーカルで
まぎれもないY&Tサウンドなんだけど
これメロディだけ聴いていると
初期のボンジョヴィにこんな曲があってもおかしくないかも…なんて考えてしまいます。
それだけ日本ウケしそうな曲なんですよねぇ
B面は「Breaking Away」から始まります
これもいいですよねぇ…なんでこのアルバムもっと売れなかったんだろう…
うーん、まぁ確かにアメリカでは苦しいかもなぁ…
でも本当にどの曲もレベルが高いのですが!!!
B-2「Hang 'Em High」これがまたカッコいい!!!
個人的に初期~中期のY&Tといえばこの感じ!という典型的なパターンです
シンプル&ワイルドで押しまくる曲です
でもちょっと哀愁を感じさせるメロディーが入るのも「らしい」ですよねぇ
デイヴのヴォーカルって決して「上手い!」ってタイプじゃないのだけど
妙にひきこまれるのですよねぇ
で、ギターソロ導入部~短いソロとエンディングがむちゃくちゃカッコ良い!!!
そしてB-4の「Sentimental Fool」もいいですよ~
この曲、改めて聴くと意外とポップでキャッチーだな
ギターソロがまたいいねぇ…
こんなの聴いているとバンドやりたくなるなぁ(苦笑)
ラストは「Down and Dirty」
ワイルドにダイナミックに締めくくります!
しかし、しっかり聴きこむとよくわかるけど
リズムセクションやリフの作り方が上手いなぁ…
バッキング聴いているだけでも聴きごたえがあります!
というわけで一瞬たりとも退屈することもなく
あっという間に終わります!
ヒサビサに聴いたけどやっぱY&Tカッコ良いねぇ~
1983年リリース