VAN HALEN 「DIVER DOWN」

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ヴァンヘイレン5作目のスタジオアルバム
12曲中、5曲がカヴァー曲であり
インストの小曲2曲もあり
これまでのアルバムに比べるとかなりポップというか
バリエーションに富んだアルバムだと思います。

意図したものかどうかはわかりませんが
より売れる方向に向いた…という感じがします

この次のアルバムが例の「1984」で
世界的に大ブレイクすることを思えば
この「ダイヴァーダウン」が
まさにブレイク前夜といった位置づけに思えます。

1曲目の「Where Have All the Good Times Gone!」は
キンクスのカヴァーです
キンクスのカヴァーは1stの「ユリガミ」以来ですが
これまたヴァンヘイレンらしい
メンバー全員で楽しんでいるのがよくわかる1曲に仕上げっています。
2曲目の「Hang 'Em High」はヴァンヘイレンらしい
アップテンポでテクニカルな曲です。
エディーのギターが冴えまくりますが
それでもそれほどゴリゴリのハードな曲に感じなくて
適度にポップに感じてしまうのは
やはりデイブのヴォーカルの存在感だと思います。
この曲、個人的にもすごく好きな1曲です。
3曲目はインストの小曲「Cathedral」
ヴォリューム奏法とディレイを使って
とてもギター1本で演奏しているとは思えない
重厚で幻想的なサウンドを生み出しています。
さわりの部分だけ真似したなぁ
これをしたいがためにグヤトーンの安いデジタルディレイ買ったもんな(笑
続いて「Secrets」こういうテンション緩めな
軽く散歩しているかのような曲は
この頃のヴァンヘイレンの得意技ですよね!
これがまたデイヴのヴォーカルが映えまくります
そしてクリーントーンでかなり難しいバッキングを奏でている
エディーのギターワークにも注目です。
次はその次の「(Oh) Pretty Woman」の前奏曲ともいえるインスト
「Intruder」で
ロイ・オービソンの名曲「(Oh) Pretty Woman」に流れ込みます。
原曲はもちろんは大ヒットしていますが
私の世代だと映画「プリティーウーマン」のイメ―ジも強いと思います。
ロイ・オービソンの原曲もめちゃカッコいいですし
映画のリチャードギアもカッコいいですが
それに負けじとヴァンヘイレンヴァージョンもどちゃくそカッコ良いです!
妙にハードロックっぽくしてしまのではなく
原曲の良さをいかしたアレンジです。
私もバンドでコピーしたけどこの曲演奏しててもホント楽しいのです!
B面1曲目を飾るのはこれまた大ヒットしたマーサ&ザ・ヴァンデラスの
「Dancing in the Street」をヴァンヘイレン風にポップに仕上げています。
これもまたエディのギターワークとデイヴのボーカルの
コンビネーション、さらにヴァンヘイレンの隠れた魅力でもある
厚みのあるコーラスがさらに楽曲を引き立てています
それに続くのは「Little Guitars」
この曲、実際にエディーがミニギターで弾いてレコーディングしていると確か聞いたなぁ
(イントロ部だけだったかな)
Aメロの「セニョ~リータ~♪」がやたらを耳に残ってよく口ずさんでました
この曲、サビもいいですよねぇ…やっぱりこのアルバムの楽曲は
全体的にレベルがめちゃくちゃ高いような気がします。
次は「Big Bad Bill (Is Sweet William Now)」
1924年に作られたオールド・スタンダードナンバーです。
ハードロックに固執しすぎずにこういう曲もサラッとやってしまうあたりが
ヴァンヘイレンの懐の深さのような気がします。
ちなみにクラリネットでヴァン・ヘイレン兄弟の父ヤンも参加しています。
でもこういうのを歌わせるとデイヴのエンタテインメント性が際立ちますね!
次はこれもこの頃のヴァンヘイレンらしい少しブルージーな
フレーズから展開する「The Full Bug」
ヴァンヘイレン得意の跳ねるリズムの曲は聴いててとにかく気持ち良いですね
アルバムの最後を飾るのはアカペラでメンバー全員で歌う
「Happy Trails」
ロイ・ロジャースと、作者であるデイル・エヴァンスが出演していた
テレビ番組『The Roy Rogers Show』のエンディング・テーマ曲なのだそうです。
メンバー全員楽しみまくってレコーディングしているのがよくわかります
私は本当はヴァンヘイレンの「Happy!Happy!」「Party!Party!」したノリって
あまりついていけなくて
ちょっとマイナーなメロディのドッケンやヨーロッパとかのサウンドのほうが
好きなのですが
デイヴのいる時代のヴァンヘイレンだけは別ですね
いくらでも聴いていられます!
改めて聴いても間違いなく名盤です!

1982年4月1日リリース

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