Lancia Thema 8.32 2S MITICA

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Lancia Thema 8.32 2S MITICA

暫く前に商品は見つけていたが、集めているのはあくまでもフェラーリなので後回しにしていた。
また、左右フロントドアの開閉が可能なのでプロポーションモデルではないが、肝心のフェラーリ製V8エンジンが再現されていない。
コレクションに加えるか、少し躊躇した。

他にエンジン付きのものがリリースされていないかを調べる過程で、『Lancia Ferrari』を見つけてしまいそちらを先に購入した。
結局、こちらも購入したのだが、コレクターって全部欲しくなるんだな。

赤狙いのコレクションだが、メタリックかソリッドかで迷った。ソリッドはシリーズ2にはなく、シリーズ3のたった32台の限定モデルにしかなかったらしいからだ。

しかし、当館収蔵の『Mondial8』を、まあいいかでメタリックをチョイスし、少々後悔していた経験がある。実車で存在した否かも重要だが、自分が何を蒐めたいのかが更に重要な気がする。

実車

ランチア・テーマは、1978年に『γ9プロジェクト』として開発が始まり、サーブ、アルファロメオ、フィアット共同の『ティーポ4プロジェクト』に発展する。
『ティーポ4プロジェクト』は、開発コスト圧縮を目的とした共通プラットフォーム開発プロジェクトである。
1987年10月発売のランチア・テーマ以外の車種は、サーブ9000、アルファロメオ164、フィアット・クロマである。

デザインは、外装をジョルジェット・ジウジアーロ(イタルデザイン)が、内装はランチア・チェントロ・スティーレ(Lantia Centro Stile)がデザインを担当した。
直線基調のデザインでおるが、CD値は0.32と当時のセダンとしては優秀な値である。
1988年にはI.DE.Aによって内外装のブラッシュアップが行われた。
なお1986年発売のステーションワゴンは、ピニンファリーナのデザイン・生産である。

その他、内装素材や製作に家具ブランドのポルトローナ・フラウ、ハイエンド・アパレルブランドのエルメネジルド・ゼニアなどが関わっている。アフリカン・ローズウッドのパネルを用いるなど、高級車の要素を取り揃えていた。

モデルカーのグレード『8.32』は、フェラーリ308クワトロヴァルヴォーレのV8・32バルブのエンジンを各部改修して搭載したモデルで、1988年から1日あたり6-7台で生産された。
スペックは、215 PS/5,750 rpm、29.0 kgm/4,500 rpmであった。

エンジンの他にも、星型ホイールや格子状フロントグリルなどフェラーリのデザインとの共通点がある。
また、専用装備として電動収納できるリヤスポイラーが、トランクリッドに装備されている。
本来は車速に合わせて出し入れ可能なものが企図されたが、技術的に完成させることができなかったらしい。
生産台数は、3,973台とのことだ。

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