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ボブ・シーガー『奔馬の如く』
【2024年11月2日ON AIR】
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
11月は、普段あまり放送されないような渋めのラインナップでお送りします。題して“渋ロック”、1回目はボブ・シーガーの作品から、1980年ボブ・シーガー&ザ・シルバー・ブレット・バンドがリリースした『奔馬の如く』です。
本名ロバート・クラーク・シーガーは、1945年5月6日、デトロイト近くに生まれました。フォード・モーターに努める父親は、休日にバンドを率いて活動するアマチュア・ミュージシャン。当然ロバートは音楽に触れる機会が多く、小中学時代はラジオで聞くR&Bに夢中でした。
ハイスクール時代は3ピースのバンドで活動しますが、卒業と同時に解散。その後地元のバンドに加入して、ひたすらライヴを行い一晩に5か所で演奏することもあったそうです。65年には自身のバンド、ザ・ビーチバムズを結成、翌年レコードもリリースしました。しかし程なく解散して、新しいバンド、ザ・ラスト・ハードを結成、地元で5万枚を売るヒットを出しますが、レーベルが倒産して全米進出の夢は絶たれてしまいます。
新バンド、ボブ・シーガー・システムは、67年にキャピトルと契約して翌年メジャー・デビュー。68年の2ndシングル「ランブリン・ギャンブリン・マン」がビルボード17位のヒットとなります。翌年リリースした同タイトルのデビュー・アルバムも62位にランクされました。順調なデビューでしたが、その後は100位前後を行ったり来たりで、ヒットには恵まれませんでした。
1971年キャピトルを離れ、自身のレーベルを立ち上げ活動を開始。様々な音楽性を試しては見たものの、なかなか陽の目を見ることは出来ませんでした。結局シルバー・ブレット・バンドを引き連れ、75年にキャピトルへ復帰しました。復帰第1弾のアルバム『美しき旅立ち』はデトロイトでは1位となりますが、全米では131位。
年間200本以上のライヴをこなす彼らを救ったのは、ライヴ・アルバムでした。2日で2万4千人を動員した、デトロイトでのコンサートを収録したアルバム『ライブ・ブレット』がヒットして、プラチナ・ディスクを獲得。続いて76年の『炎の叫び』からシングル「ナイト・ムームーヴス」が全米4位の大ヒット。苦節10年、78年の『見知らぬ街』からは4枚のシングル・ヒットを繰り出し、80年の12枚目のアルバム『奔馬の如く』でとうとう全米1位に輝き、6週間首位をキープしました。
その後も質の高い作品をリリースし続けますが、一時家族のため音楽活動を休止。しかし2006年には11年ぶりとなるアルバムをリリースして活動再開、2004年にロックの殿堂入り、12年ソングライターの殿堂入りを果たしました。2018年から19年にかけてフェアウェル・ツアーを行った後、20年に長年のバンド・メイト、アルト・リードを病気で失い、ライヴからの引退をほのめかしています。
ボブ・シーガー&ザ・シルバー・ブレット・バンドのアルバム『奔馬の如く』
SIDE A
「地平線のバップ」
「わかりあえる時」
「気取った女」
「誰もいない国」
「長い二本の平行線」
SIDE B
「アゲンスト・ザ・ウィンド」
「大切なものへ」
「ベティ・ルーは今晩お出まし」
「ファイアー・レイク」
「輝ける夜明け」
ボブ・シーガー&ザ・シルバー・ブレット・バンドのアルバム『奔馬の如く』いかがでしょうか?ちなみに、このアルバムには同郷のグレン・フライはじめ、ドン・ヘンリー、ティモシー・B・シュミットが参加、ピンク・フロイドのヒット作『ザ・ウォール』を蹴落として全米1位を勝ち取りました。
https://www.bobseger.com/
ボブ・シーガー オフィシャルサイト
kyusha_fan
3 days agoとても分かりやすい解説でした。。実は当時をリアルタイムて経験しました。私も当時このアルバムを買いました。日本では殆ど取り上げられませんでしたが、アメリカのビルボード・チャートを見てたら大変凄い事になってましたよね。日本のラジオではなかなかかからなかったので買っちゃいました。当時はピンクフロイド一辺倒てした。当然「ザ・ウォール」は予約して買いました。このアルバムはピンクフロイドの「ザ・ウォール」を蹴落としてNo.1に輝いたのですから気にならないはずがありません。同じくシングルでもピンクフロイドが久々にヒットさせた「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール・パートⅡ」を蹴落としたのがブロンディの「コール・ミー」でした。結局「アナザー…」は1周間だけのNo.1でした。正直悔しかったけど「コール・ミー」を聴けばそりぁヒットするわなと納得しちゃいました。懐かしい思い出です。
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