JDサウザー『ロマンティック・ナイト』

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【2024年10月12日ON AIR】
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
10月も“秋のAORまつり”を継続開催中です。今回は先日惜しくも星になってしまった、JDサウザーのアルバム『ロマンティック・ナイト』をご紹介します。

イーグルスや、リンダ・ロンシュタットを支えたシンガー・ソングライターJDサウザーこと、ジョン・デイヴィッド・サウザーは、1945年11月2日デトロイトに生まれました。父ジョン・サウザーはビッグ・バンドの歌手として活動し、その後一家はテキサスへと移住。多感な少年時代は、同郷出身のロイ・オービソンに大きな影響を受けました。

地元でバンドを組んでレコードも出しましたが、この時代の音楽の中心ロサンジェルスへ向かいます。そこにある老舗のライブ・ハウス、トルバドールは大変刺激的で、ニール・ヤングやエルトン・ジョンといった一流ミュージシャンから、アマチュア時代のドン・ヘンリーやジャクソン・ブラウンらが出演、コミュニティを形成していました。

そこで意気投合したグレン・フライとJDは、ロングブランチ・ペニーウィッスルを結成。しかしグループは1969年にアルバムを1枚リリースして解散。それ以降はソングライターとして活動することになりました。

音楽仲間のジャクソン・ブラウンが新興レーベル「アサイラム」からのデビューが決まると、彼の紹介で72年に『ジョン・デイヴィッド・サウザー・ファースト』でソロ・デビュー。またソロ活動と合わせて、74年に元バーズのクリス・ヒルマン、ポコのリッチー・フューレイらと、ザ・サウザー・ヒルマン・フューレイ・バンドを結成。シングル「素晴らしき恋」がヒットして、JDサウザーの名前も知られるところとなりました。

一時は恋人関係にあったリンダ・ロンシュタットをはじめ、ジャクソン・ブラウンやイーグルスなどへの楽曲提供で、JDはこの時期存在感を増していきます。特にイーグルスとの合作「我が愛の至上」「ニュー・キッド・イン・タウン」「ハートエイク・トゥナイト」では全米1位の栄光を勝ち取りました。

79年にはコロムビアへ移籍、セルフ・プロデュース作『ユア・オンリー・ロンリー』から、敬愛するロイ・オービソンへのオマージュと言われるタイトル曲が全米7位の大ヒット。しかしその後は際立った活動は見られず、リンダ・ロンシュタット、ドン・ヘンリーらが参加した84年の『ロマンティック・ナイト』以降は沈黙が続きます。

2002年にはナッシュビルへと移り住み、08年に『イフ・ザ・ワールド・ワズ・ユー』でカムバック。自らのルーツであるジャズに取りくみ、以降もマイペースで活動を続けていました。13年にはソングライターの殿堂入りを果たしますが、2024年9月17日、カーラ・ボノフとのツアー直前、ニューメキシコの自宅から旅立って行きました。

JDサウザーのアルバム『ロマンティック・ナイト』
SIDE A
「夜明けのロックン・ロール」
「優しい雨に」
「セイ・ユー・ウィル」
「ただ君のために」
「オール・フォー・ユー」

SIDE B
「ロマンティック・ナイト」
「夢に見る面影」
「バッド・ニュース」
「焦がれる夜」

JDサウザーのアルバム『ロマンティック・ナイト』いかがでしょうか?
ちなみに、ローカル・バンド時代、彼の才能を買ってレコーディングさせたのは、ロイ・オービソンのプロデューサーだったのだそうです。さぞや嬉しかったでしょうね。

https://www.jdsouther.net/
JDサウザー オフィシャルサイト

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