トミーフラナガントリオ/オーバーシーズ

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「ジャズの名盤50枚」とか「100枚」には必ず出てくるアルバム。これがトミー・フラナガンの
1stリーダー作。

このアルバム、2つのジャケットがある。オリジナルは緑色の「C」がたくさん並んでいるもの。
その後に「完全版」としてタバコを吸うフラナガンの写真が使われているものが出た。

このアルバム、3者の演奏には、陳腐さがない。ありきたりでない。スィングしている。洒落ていて、
品がよく、尚且つ細かい部分で刺激的。そうした条件を満たす「良質ジャズ・ミュージック」。
トミー・フラナガンはバド・パウエルのようにシャープに鍵盤の上で指を動かすが、ゆったりとした
歌わせ方や叙情性は彼ならではの魅力。

聴いていると、1957年という録音年のことや、ピアノトリオであることなどは忘れてしまう。
エルヴィン・ジョーンズのブラシワークが素晴らしいので、時折そちらに注意が向く。曲もいい。
構成も巧み。ジャケットもブルーノートのリード・マイルスが担当したのかと思うほど、垢抜けている。

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