夢の途中 来生たかお

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原則的に、来生たかおは“来生”に省略、来生えつこは“来生えつこ”と表記。
来生にとって最高のセールスを記録したオリジナルアルバムで、オリコンではLPが第2位、CTは第1位、1982年の年間売り上げでは第11位にランクインした。

1976年の歌手デビュー以来、来生は年に1枚のペースでオリジナルアルバムを発表していたが、本アルバムは前作『Sparkle』からわずか5ヵ月後にリリースされている。第10弾オリジナルシングル「Goodbye Day」(5月21日リリース)のスマッシュヒットに続き、第11弾オリジナルシングル「夢の途中」(11月10日リリース)とその競作曲である薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」(11月21日リリース、歌詞の1番が一部異なる)が大ヒットを記録し、その上り調子に合わせて作られたものと思われる。

編曲者の“矢倉銀”は、来生のペンネームである。

復刻盤
パッケージの体裁
収録曲
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LP版・CT版(CD版は省略)
※各曲の収録時間はLPの記載に準拠

SIDE 1
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Sonaine(1:42)
作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:松任谷正隆
Rainy rainy(5:06)
作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:矢倉銀
恋ひとつ(2:55)
作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / リズム編曲:矢倉銀 / ストリングス編曲:松任谷正隆
アルバム『Sparkle』にコーラスやアレンジで参加した杉真理は、好きな来生作品として本曲を挙げている[1]。
白い愁い(4:37)
作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:矢倉銀 / ストリングス編曲:松任谷正隆
Friendly Pop(4:15)
作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:矢倉銀
美しい女(5:03)
作詞:山川啓介 / 作曲:来生たかお / 編曲:星勝
第11弾オリジナルシングル「夢の途中-セーラー服と機関銃-」のB面にも収録されている。
タイトルの“女”は“ひと”と読む。楽曲の詳細は企画アルバム『来生たかお』を参照。
SIDE 2
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夢の途中(セーラー服と機関銃)(4:45)
作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:星勝
薬師丸ひろ子との競作曲(薬師丸版は「セーラー服と機関銃」)となった第11弾オリジナルシングルで、1982年度年間売り上げ第24位を獲得している。
シングル盤も併せ、“セーラー服と機関銃” のサブタイトルが付けられているが、以降の収録盤には特に明記はない。歌詞中の“遠い約束”というフレーズは夏樹静子の小説タイトルからの引用である[2]。
来生えつこによる同名小説が短編集『エピソード』(角川書店/1988年)に収められている。
当初は来生が映画『セーラー服と機関銃』の主題歌として歌う予定であった。
他歌手によるカヴァーは来生たかお関連作品「被カヴァー曲」を参照。
おだやかな構図(4:53)
作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:松井忠重
元々、山口百恵のアルバム『A Face in a Vision』(1979年4月1日リリース)に収録された提供曲で、来生えつこによれば、歌詞に登場する男性は棋士の米長邦雄をモデルにしており[3]、眼鏡を掛けた至って普通の男性が描かれているためか、男性に評判が良いという[4]。
山口のプロデューサーだった川瀬泰雄によれば、かつて担当していた井上陽水が渋谷“ジァン・ジァン”でピアニストを探していた折り、キティレコードの多賀英典から「来生たかおっていう新人がいて、ピアノが結構上手い奴でさ」と紹介され、来生作品のような温かい世界も「百恵にアリだな」と感じ、依頼に繋がったという[5]。
来生えつこによる同名小説が短編集『エピソード』(角川書店/1988年)に収められている。
倉橋ルイ子が、来生作品のみで構成したアルバム『THANKS』(1983年12月1日リリース)でカヴァーしている。
ためいき春秋(5:15)
作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:松任谷正隆
来生えつこによれば、登場する男性は佐田啓二がモデルになっており[6]、先に出来上がっていた編曲がシュールな印象だったため、慌てて歌詞を書き直したという。
Sonatine(1:42)
作曲:来生たかお / 編曲:松任谷正隆
SIDE1-1のインストゥルメンタルで、来生によるハミングが入っている。
さよならのプロフィール(5:53)
作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:松任谷正隆
来生が自ら歌う曲の中では数少ない、主語が“俺”になっている曲。

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