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トミーフラナガントリオ/オーバーシーズ
「ジャズの名盤50枚」とか「100枚」には必ず出てくるアルバム。これがトミー・フラナガンの 1stリーダー作。 このアルバム、2つのジャケットがある。オリジナルは緑色の「C」がたくさん並んでいるもの。 その後に「完全版」としてタバコを吸うフラナガンの写真が使われているものが出た。 このアルバム、3者の演奏には、陳腐さがない。ありきたりでない。スィングしている。洒落ていて、 品がよく、尚且つ細かい部分で刺激的。そうした条件を満たす「良質ジャズ・ミュージック」。 トミー・フラナガンはバド・パウエルのようにシャープに鍵盤の上で指を動かすが、ゆったりとした 歌わせ方や叙情性は彼ならではの魅力。 聴いていると、1957年という録音年のことや、ピアノトリオであることなどは忘れてしまう。 エルヴィン・ジョーンズのブラシワークが素晴らしいので、時折そちらに注意が向く。曲もいい。 構成も巧み。ジャケットもブルーノートのリード・マイルスが担当したのかと思うほど、垢抜けている。
JAZZIMAGES平碆 善幸
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ミンガス.アー.アム/チャールズ.ミンガス
モダン・ジャズ界が誇る偉大なベース奏者/作曲家、チャールズ・ミンガスの名声を轟かせた1枚。人種差別を告発した「フォーバス知事の寓話」、イギリス映画「ビギナーズ」でリバイバルした「ブギ・ストップ・シャッフル」、ジェフ・ベックやジョニ・ミッチェルもとりあげた「グッドバイ・ポークパイ・ハット」等、ミンガス史上に残る不滅の名曲群はこのアルバムから生まれた。
JAZZIMAGES平碆 善幸