第三次発行10銭青:10枚貼り証書/ 3rd Issue, 10 Sen Blue - 10 copies franking on Document

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第三次発行印紙のうち、特に5銭と10銭は版別の研究に取り組んでいるところなので、研究材料としてペア以上のマテリアルを意識して入手している。

こもたび、ベテランディーラーさんから入手した、蔵出しの証書の束に入っていた一枚がこちら。所有しているうちでは最も多い10枚貼りの、明治十四年の証書。鮮やかな青と、消印の朱色のコントラストが美しい。

貼られている印紙は、『銭』の旁、第6画目が強く跳ねるという特徴があって、古屋氏、長谷川氏の作品集で第4版とされているものと考えられる。

実は第一次発行10銭赤にも同じ特徴を持つものがあって、少なくとも同一彫師の作になるものと推定しているが、もしかしたら同一の限版を流用したのかも知れない。第二次発行10銭青にも同じ特徴を持つ印紙は存在するのか?同一の原版を流用していたのか?

色々な事柄を考えるきっかけを与えてくれた貴重な一枚だ。

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