- Japan Hand Engraved Revenue collection Museum
- 3F 第一次発行 10銭 朱色/赤色(和紙、ルーレット)/ 1st Issue, 10 Sen red, native paper, rouletted /
- 第一次発行 10銭 朱色/赤色 ヴァラエティー(その5):左警告文 「厳」3画落ち / 1st 10 Sen - variety (5): Left Warning "Gen" (third character) - three strokes missing
第一次発行 10銭 朱色/赤色 ヴァラエティー(その5):左警告文 「厳」3画落ち / 1st 10 Sen - variety (5): Left Warning "Gen" (third character) - three strokes missing
第一次発行10銭赤色で、左警告文の「厳」のタレの中にある「耳」の部分の横棒3画が欠落しているエラー。いわゆる忘彫に分類される。
画像2枚目は忘彫部分の解説。
かなり細かい変種なのでカタログには収録されていないが、長谷川純氏のご教示により、第4版のPos. 44であることがわかっている。
このような定常変種は、エラーそのものよりも、エラーがプレーティングの手助けとなるところに意義があると考えている。
つまり、この印紙が第4版なので、左警告文の「刑」の左側が大きく、右の「リ」の入りのセリフが強く、終わりも大きく曲がりながらハネる、「可」の縦棒の入りが曲がっている、「銭」の点がカギのような形(「?」の点を取って寝かせたような形)という彫りの癖があるものは第4版の可能性が高い、という感じで、版別の手助けとなる次第。
第一次発行10銭印紙は12版あることが知られているが、版が異なると彫りの癖も結構異なっているので、手元のマテリアルも大きく(仮の)12グループに分けて整理を進めているところ、このエラー印紙が見つかったことで、少なくとも第4版がどの仮グループに対応するのか判明しそうだ。
一枚もおそろかにできないのが手彫証券印紙の面白さである。
