SB 紙模型 18: Richard 1902

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「往年の名車たち」Shell Berre シリーズから

no.18 / Richard (Unic) 1902

レース用に軽快に仕立てられたこのフランス車は、シックな色合いです。この紙モデルは、原本を2枚入手したので一つを立体に組み立てました。途中、座席の部品に「意匠登録 L.フランキ」という印刷を発見(画像7)。このDIYシリーズを開発したデザイナーのようです。さすがに60年後では、サーチしても出てきませんが、良い仕事をした人の名を見つけてちょっと嬉しい♡

車を製造したのは、のちに軍事車輌や建設機械車のメーカーとなり、日本の古河ユニックと提携している「ユニック」でした。創業者のジョルジュ・リシャールは、自転車のリペアからはじめて自転車メーカーを起こし、それが車に発展したのち、1901年にレースで優勝して自動車界に名を馳せたようです。英語版のウィキ記事にある自転車時代のポスターがクールです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Georges_Richard

記録写真(画像8)は、工具を持つメカニックや周りのヒゲの人たちから、当時のレースの雰囲気がうかがえます。



車の解説と、データシートです。

『リシャール(ユニック)1902年/この堅牢で安全な車の特徴はシンプルであること。エレガントで均整のとれたボディワーク、すべての機械部品のチェックのしやすさ、鉄チューブ製のシャーシなどが真の成功をもたらした。
 1901年コート・ド・ガイヨン(ウール)での大会では、2人乗りで時速33.33kmを出し1位になった。』

<データシート>
小型車
10馬力エンジン
重量397キロ
インフレータブルタイヤ



ちょうど今、吉村昭著の『虹の翼』を読んでいるのですが、Shell Berreの車たちとも時代が重なり、日本と欧米の技術に関する挿話がたくさんで、コーフンしつつ読み進んでいます。上記のユニックと提携する古河は古河商会という名前で、アメリカから輸入された車を組み立て、それが1901年に日本の道を初めて走った自動車だったとか。開国が1854年で明治元年が1868年だったことを思うと、技術の進歩した速さに驚かされます。

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    tomonakaazu

    2024/04/29

    これも原寸大スキャンがありました。260 x 231 mmサイズで3.8MBです。
    こんな画像をシェアできるMuuseoに感謝♡

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    tomonakaazu

    2024/04/30 - 編集済み

    この模型とよく似た車種で、5人乗りになって泥除けも付いているバージョンが2019年にロンドンーブライトン・ランに参加したエントリー写真が、このリンクに載っていました。
    https://www.veterancarrun.com/vcr-entry-list/1902-georges-richard

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