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史上最大の作戦
第一次輸送部隊、兵員18万5000人、車両2万台、輸送艦艇4200隻。商船及び補助艦艇1200隻。海軍艦艇1200隻。航空機1万機。これが連合軍のノルマンディ上陸『オーバーロード』作戦に投入された兵力である。
参加将兵の国籍も、主力のアメリカ、イギリスの他カナダ、フランス、ポーランド、ノルウェー、ギリシア、オランダの8か国に及んでいた。しかし、上陸作戦は最初の上陸だけでは終わらない。上陸が成功した後、更に多くの人員や補給物資を送り続けなければならない。連合軍の1個師団の1日に必要な物資は650トンとされていた。7月の末には35個師団以上が上陸する予定であったから補給物資は1日に2万3000トンを揚陸させなければならなくなる。1943年11月にはアメリカ軍の補給任務だけで562人の将兵が計画立案に専念していた。
ノルマンディ海岸にはよい港が無い。そのためにコタンタン半島の北端にあるシェルブールを占領することがアメリカ軍にとって重要な任務だった。シェルブールが補給基地として正常な機能を発揮するまで、連合軍はノルマンディ海岸に人造港『マルベリー』をつくることにした。これは、『フェニックス』と呼ばれるコンクリートの巨大な箱をノルマンディに運び、底に沈めて作る予定となっていた。フェニックスは最大のものは6000トン以上、最小のものでも1672トンもあり、6つのサイズで146個がつくられた。勿論、その港から海岸までの浮き橋も作らなければならなかった。この浮き橋はノルマンディ海岸の7メートルもの干満の差を見込んでおかなければならない。この人造港を建設するためには、3000隻の小型船舶、1万5000人の人員が必要だった。その他、防波堤がわりに沈められる70隻の老朽化船舶が必要だった。この防波堤はグーズベリーと呼ばれていた。これだけの規模をもった上陸作戦は史上初めてだったし、今後も行われることはないだろう。物量を誇った連合軍でさえこんな作戦を繰り返し行うことはできない。まさに史上最大の作戦であった…。
「史上最大の作戦」は、連合軍のノルマンディ上陸作戦からアメリカ軍のアヴァランシュ突破までをテーマにしたゲームです。1982年にエポックワールドウォーゲームシリーズの1作として発売され、そのプレイアビリティとエキサイティングな展開で長らく国産ウォーゲームの傑作のひとつと言われていました。
連合軍を率いるアイゼンハワー陸軍大将は、ヨーロッパに橋頭堡を築くことができるのか?あるいは、ドイツ軍を指揮するロンメル元帥が、敵の上陸部隊を海に追い落とすことに成功するのか?
#ノルマンディー
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