The Band Wagon

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フレッド・アステアのミュージカル映画31本の中で、個人的にベスト1。

登場人物とそのキャスティング、ストーリー、展開、ミュージカルナンバー、どれをとっても素晴らしい。マニアを自称しているわりにはマニアックではない素直なランキングだと思う。
全映画のダンスナンバーの、というとまた違ってくるが、映画一本通してとなると、繰り返した回数はこの作品が一番。何度観たかわからない。何度でも観たくなる。

本当に全部が好きなので、書きだすと長~~くなってしまうので割愛。

でも、その中から一つだけ――

一大ダンスシークエンス「Girl Hunt Ballet」。
「で、結局あれはどういう意味なの?」と尋ねられたことが数回あるが、そうではない。
何かの設定をわからせるようなパントマイムではなく、全体の(ここではハードボイルド小説の)イメージをパロディにして表現する、というのがダンスシークエンスの味わいの一つだ。台詞付きの構成だが、その配分も絶妙。
シド・チャリシーは台詞なしのこの一人二役、ハマっていると思う。

そのシド。
ジャック・ブキャナン演じる大演出家ジェフリー・コルドバ邸でのシーンで、婚約者で振付師のポール・バート(役のジェイムズ・ミッチェル)から緊張をなだめるキスをされる。鼻の頭に。その瞬間の表情が超絶カワイイ。

もう一つだけ!
不朽のナンバー「Dancing in the Dark」の前後に全く台詞がないのは名演出。

追:
フレッド・アステア出演ミュージカル映画の中の「アステアが出ないナンバー」でベスト1が「Louisiana Hayride」。パワフルな楽曲、ナネット・ファブレイのダンス、表情。大好きだ。

ほらー。
けっきょく長くなった。

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