ヨルダン鉱・ウルツ鉱 (jordanite/wurtzite) 湯ノ沢鉱山 #0309

0

ヨルダン鉱は鉛とヒ素からなる硫化鉱物、ウルツ鉱は閃亜鉛鉱と同質異像の関係にある硫化鉱物です。日本においてはヨルダン鉱は1925年(大正14年)、ウルツ鉱は1923年(大正12年)にいずれも湯ノ沢鉱山で確認されたのが初めてとされています。黒色で銀色に光る部分があるのがヨルダン鉱、赤褐色の小さな粒状のものがウルツ鉱です。

湯ノ沢鉱山はおよそ350万年前~230万年前に湯ノ沢カルデラまたは碇ヶ関カルデラの活動により形成された中温熱水鉱床で、各種の硫化鉱物に富み、銀、鉛、亜鉛が採掘されましたが、昭和年代に入ったころには既に廃坑になっていたようです。本鉱山では1998年(平成10年)に日本産新鉱物の津軽鉱(tsugaruite)も発見されました。

Default