Tissotia obesa

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Species :Tissotia obesa
Age   :後期白亜紀コニアシアン
location:ペルー/バグアグランデ

まるでセラタイトの様な縫合線を持つアンモナイト。

三畳紀に栄えたセラタイトとは系統的に大きな隔たりがある本属。

進化を重ねて縫合線を複雑化させたアンモナイトが、進化のベクトルを180°転換し単純化の道を進んだグループが辿り着いたひとつの解答。

複雑な縫合線は外殻を堅固に支え、内部保水率を上げて安定感を増したと言われてる。
そんな一見メリットだらけの特徴が退行する環境とはどのようなモノだったのか。

縫合線=螺管の外殻際に出る隔壁外側が模様化したモノ。
複雑な縫合線は波打った複雑な隔壁の現れ。

螺管や隔壁等を含めた殻は、軟体部の外套膜から炭酸カルシウムを分泌して生成される。
隔壁は外套膜を写した型だとも言われている。
そのため、縫合線が複雑≒枝葉の様な突起が付いた外套膜を有していると言う事になる。

そうした特性を紐解いていくと、素人ながらに単純な縫合線のメリットも思い浮かぶ。

縫合線が単純≒外套膜が単純な作りで軟体部が丈夫になって利を得たのか。

縫合線が単純≒隔壁の表面積の総量が減少≒質量が低下して軽量化が繁栄に繋がったのか。

縫合線が単純≒隔壁の表面積の総量が減少≒生成カロリー削減が生存能力の上昇に繋がったのか。

とにかくなにがしかのニッチを確立する優位性がある退行的進化の一種と思われる。

まぁ素人が考えても仮説どころか想像ですらない妄想だけど、進化って不思議で奥が深くて面白い。

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