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Tissotia obesa
Species :Tissotia obesa Age :後期白亜紀コニアシアン location:ペルー/バグアグランデ まるでセラタイトの様な縫合線を持つアンモナイト。 三畳紀に栄えたセラタイトとは系統的に大きな隔たりがある本属。 進化を重ねて縫合線を複雑化させたアンモナイトが、進化のベクトルを180°転換し単純化の道を進んだグループが辿り着いたひとつの解答。 複雑な縫合線は外殻を堅固に支え、内部保水率を上げて安定感を増したと言われてる。 そんな一見メリットだらけの特徴が退行する環境とはどのようなモノだったのか。 縫合線=螺管の外殻際に出る隔壁外側が模様化したモノ。 複雑な縫合線は波打った複雑な隔壁の現れ。 螺管や隔壁等を含めた殻は、軟体部の外套膜から炭酸カルシウムを分泌して生成される。 隔壁は外套膜を写した型だとも言われている。 そのため、縫合線が複雑≒枝葉の様な突起が付いた外套膜を有していると言う事になる。 そうした特性を紐解いていくと、素人ながらに単純な縫合線のメリットも思い浮かぶ。 縫合線が単純≒外套膜が単純な作りで軟体部が丈夫になって利を得たのか。 縫合線が単純≒隔壁の表面積の総量が減少≒質量が低下して軽量化が繁栄に繋がったのか。 縫合線が単純≒隔壁の表面積の総量が減少≒生成カロリー削減が生存能力の上昇に繋がったのか。 とにかくなにがしかのニッチを確立する優位性がある退行的進化の一種と思われる。 まぁ素人が考えても仮説どころか想像ですらない妄想だけど、進化って不思議で奥が深くて面白い。
化石 2014年頃 白亜紀Arato510
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Cymatoceras sakalavum
Species :Cymatoceras sakalavum Age :前期白亜紀アルビアン location:マダガスカル/マハジュンガ ノーチラス目ノーチラス科セノセラス属から分化したキマトセラス科の仲間。 細いリブが特徴。 集活初期に入手したけど、当時は細リブを縫合線だと勘違いして驚いた。 古生代の初期ノーチロイドにつては縫合線≒隔壁の間隔狭いのが主流だったと思うけど、それでもでもここまで間隔が狭くないと思う。 更にノーチラス目は間隔広めなのが主流なので、こんなに狭い縫合線の属種がいたのかと度肝を抜いた恥ずべきビギナー時代笑 ノーチラスらしいボリューム感にノーチラスらしからぬ細かいリブを持ち面白みがあるけど、シュードアガニデスと並んでセノセラスに次ぐ流通量を誇るノーチラスなので希少は低い。
化石 2014年頃 白亜紀Arato510
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Polyptychoceras (Subptychoceras) yubarense
Species :Polyptychoceras (Subptychoceras) yubarense Age :後期白亜紀サントニアン location:日本/北海道 アンキロセラス亜目のアンモナイト。 巨大なクリップの様な形態をしているポリプチコセラスの仲間。 一番長いシャフトで20㎝以上あり、ポリプチコセラス属の中では大型の標本だと思う。 ビギナーのときに購入時した標本で、サブプチコセラス属として売られてたのを見て、大きいポリプチコセラスくらいの認識で購入した。 サブプチコセラスってのは亜属名として扱われてると思うんだけど、ポリプチコセラスとの明確な違いが不明。 白亜紀アンモナイトは国内に詳しい人が沢山いるのでコメントに期待かな。 私はオルドビス紀シルル紀のノーチロイドが主趣味なうえに、 頭足類の先祖、カンブリア紀の単盤類~現生の頭足類まで収集対象なので、調査に割くリソースが絶対的に足りない。 他力本願寺スタイルを許していただきたい。 みんな大好き異常巻きだけど流通は多くてレア度はまぁ低い。 昔の北海道巡検者達のブログでは、よくポリプチコセラスの入った割られたノジュールが捨てられてるといった記事を見たことがある程。 希少種以外は捨ててる一部の古参巡検者がいる(いた)らしい。 ノジュールのままであれば母岩に保護されたハズの化石が、表層に出た状態で野ざらしされれば雨風や川の流水に晒されて劣化が急速に進む。 私からすれば許しがたい行為で、化石に対する冒涜行為に他ならないと思う。
化石 2014年頃 白亜紀Arato510
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Douvilleiceras inaequinodum
Species :Douvilleiceras inaequinodum Age :後期白亜紀アルビアン location:マダガスカル/マハジャンガ アンモナイト目。 異常巻きで有名なアンキロセラス亜目の仲間らしい。 本属は10以上の種を内包してる一大勢力のクセに流通してるのは概ね下記、2種として雑に同定されている。 D. inaequinodum D. mammilatum その他殆どはDouvilleiceras sp. まぁ、よくある。 頭足類化石あるある。 D. mammilatumは D. inaequinodumより細かな突起がより多く配列されているといった印象 外殻が綺麗に保存された刺々しい本属は標本というより、美術品として人気。 目を引く外観がゆえに専門業者よりも怪しい美術品を取り扱う業者に扱われる事も多い。 アンモナイト随一と言っても良いほど世の中にあふれている本属だけど、 鬼磨きして保存状態を誤魔化した数センチの個体から、30㎝近い大型で細かな棘の保存まで良好な標本まで、美術品として扱われるがゆえに価格差が激しい。 この標本は小ぶりだけど、外殻の保存が良好で割と良い標本だと思う。
化石 2014年頃 白亜紀Arato510
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Duvalia sp.
Species :Duvalia sp. Age :後期白亜紀 location:ブルガリア/バルナ べレムナイトのロストラム。 平たいタイプ。 実はべレムノイドはあまり詳しくない。 収集のプライオリティも低く、ノーチロイドやアンモノイドを輸入した際についでに買う程度。 個人輸入は送料がかさ張るため、より多くの標本を同梱してもらって、まとめ買いの値引きで標本1つ辺りのコストを少しでも低減させる。 収集趣味を持つ人ならみんな使っているテクニックかと思う。 べレムノイドも興味があるにはあるけど、頭足類という幅広い収集対象ゆえに膨大な数の欲しい標本を前にして、資金的に後回しになってしまう。 古生代ノーチロイドが一番の興味だけど、全体的に希少度エクストラなので、 巡り合わせが悪い時期は資金を持て余して、アンモノイドやノーチロイド、中生代のノーチラス、アンモナイトなどを収集する事になり そのプライオリティの最底辺にべレムノイドが来る。
化石 2014年頃 白亜紀Arato510