25 ドロマエオサウルス (Dromaeosaurus)上(英語版)下(日本語版)+体毛比較

0

ドロマエオサウルス

獣脚類/コエルロサウルス類/ドロマエオサウルス科/体長:1.8m/名前の意味:走るトカゲ
7,800万~7,100万年前/産出地:カナダ,アメリカ

北アメリカ産の小型獣脚類。ヴェロキラプトルやディノニクスなど、いわゆる『ラプトル』類、正しくは『ドロマエオサウルス科』の中では、最も早く発見された。
しかし、1914年にカナダのレッド・ディア川流域で見つかった最初の化石はあまりにも断片的で、その正体は長らく謎のままだった。全体が明らかになったのは、ディノニクスの骨格が発見されてからのことだ。ドロマエオサウルスをはじめとするこのグループの恐竜は、後足の第2指に鎌のような大きな鉤爪があり、それで獲物にとどめを刺したともいわれているが、最大の特徴はその歯にある。下顎には歯が11本しかなく、鋸歯(きょし:歯の前後縁についたギザギザ=セレーション)も、他の仲間では前縁の方が小さいが、ドロマエオサウルスは前後とも同じになっている。たった1本でも、その歯の持ち主をドロマエオサウルスと断定できるのだ。同じく小型であったヴェロキラプトルなどの仲間と比べると、体のつくりが頑丈であり、名前程の俊敏さがあったかどうかは疑問。

一部小型の獣脚類から羽毛の痕跡が発見されたことにより、現在ではほぼすべての恐竜について体毛や羽毛を描くことが始まった。その当否は別として、この頃が想像画の描き方が変化する過渡期であった。(キャンバスを使わないボクとしてはいちいち克明に皮膚の印象を描かずに済むので楽ができる。ちょっと後ろめたいね。)

Default