大分県豊後大野市緒方町 尾平鉱山 晶洞坑 かき揚げ水晶

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桜組織と呼ばれる、特異な形状が見られる水晶のクラスターになります。細い水晶の塊なので、俗に「かき揚げ」と呼ばれています。桜の形をしている部分は断面なため、スライスされて販売されるものもあるようです。

桜組織と一口に言っても分かりにくいですが、トラピッチェ構造を想像すれば分かりやすいかも知れません。水晶のトラピッチェはブラジル式双晶が合わさってできた歯車の形状で、ボリビア産のアメトリンによく見られます。いずれも断面に見られるもので、桜組織は断面のスライスが桜の形をしていると言うわけです。

流石に通常状態では桜部分が見られません。折れた部分をよく見れば、桜の花びらがかろうじて見えますが、撮影してもほぼ視認不可。左側の2片部分が見えるでしょうか?

全体的に白く、それでいて照りツヤがありキラキラと光るので、国産の中でも人気な水晶です。極稀に日本式双晶も現れ、コレクターが高値で取引をしています。

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