火吹山の魔法使い

0

FF(ファイティング・ファンタジー)シリーズ第1巻

社会思想社のゲームブック定番シリーズ
東京創元社のソーサリー四部作(著者S・ジャクソン)と並んで、ゲームブックの面白さを世に知らしめた
シリーズではあるが、各巻は単独で楽しめるシナリオとなっており、基本的に直接のつながりはない(主人公も別人だが、ゲームブックならではの脳内補完によりある程度の範囲で同一人物扱いにする事は可能)
シリーズを通し、誤訳や表記の誤りが非常に少ない

本作はタイトルそのまま、魔法使いがいる火吹山(原題では「Firetop Mountain」)の探索が目的
意外と珍しい、ゲームブック界の二大巨頭、S・ジャクソンとI・リビングストンの共著(中期以降に見られる「監修」を除く)
版や時期によって裏表紙中央の絵(龍)と文が無かったり(写真4)、冒険記録紙ではなく切り取って自作するタイプのサイコロシート(裏はしおりと広告)が付属している場合がある(写真5)
冒険記録紙の場合、第2巻「バルサスの要塞」と同じもの(本作で不要な魔法点の欄がある)が付属している事がある
また、FFシリーズで唯一、表紙のタイトルが中央に位置している
ブームの「火」付け役となっただけに、難易度は低くないがアイディア満載でかなり楽しめる

写真6/7/8:挟まれていた雑誌「ウォーロック」関連広告

2005年、扶桑社から復刊された(タイトルは同じ)

https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/147
https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/114

魔法使いの丘
ソーサリー四部作の第1巻 東京創元社のSAGB(スーパーアドベンチャーゲーム)シリーズの先駆けでもある SAGBシリーズは社会思想社のFF(ファイティング・ファンタジー)シリーズとともにゲームブックの定番シリーズ 海外だけでなく日本人作家も多数参加し映画、小説、コンピューターゲームからの移植、公募等バラエティーに富んでいる 本ソーサリー四部作はゲームブック・ファンで知らない人がまずいない大傑作であり、総合的に見てゲームブック界(少なくとも当時)の頂点と言っても過言ではない 各巻を単独で遊ぶことも可能なシステムになっているが、通常は全巻通して遊ばないと勿体ない内容 著者は英国人のスティーブ・ジャクソン プレイヤーはカクハバードと呼ばれる広大な世界で、盗まれた魔法の王冠を奪還するため、たった一人で大魔王がいるマンパン砦を目指す事になる 第1巻は地図左下の故郷アナランドを出発し城砦都市カーレに入る前までの、シャムタンティの丘が舞台(写真4) 長旅のルールに慣れる場とあって、通り過ぎるだけであればそれほど難易度は高くない 巻末にある「魔法の呪文の書」の魔法全てに挿絵が付いているのが嬉しい ※第2巻以降の「魔法の呪文の書」の挿絵は省略されている 付属している別紙のアドベンチャーシート(裏は地図)は全巻共通 2003年から2005年にかけて、創土社から四部作全巻が復刊された(各巻のタイトルは第3巻を除き多少異なる) https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/148 https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/149 https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/150 https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/113
https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/147
バルサスの要塞
FF(ファイティング・ファンタジー)シリーズ第2巻 シナリオとしてはシリーズ第1巻「火吹山の魔法使い」と似ており、悪い妖術使い(バルサス・ダイア)がいる要塞の探索がメインだが、主人公のパラメーターに魔法点が加わり、魔法を使えるようになった(写真4) 本作では第1巻と異なり、モンスターを「怪物」ではなく、「妖怪」と呼んでいる(第5巻、第8巻も同様) なお、当ミュージアムの名称「円盤人(Enban_jin)」は本作から借りており、複数名が登場する 細かいツッコミになるが、表紙カバーにあるような、要塞からモンスターの大群が溢れ出てくる場面は作中にない 解釈によるが、プレイヤ-が任務に失敗した場合のバッドエンディングを描いているともとれる 2005年、扶桑社から復刊された(タイトルは同じ) ※第3巻以降は扶桑社からの復刊はないもよう https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/113
https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/114

Default
  • File

    円盤人A

    2022/02/10 - 編集済み

    FFシリーズ一覧(参考)
    ※未邦訳をのぞく

    ●01 火吹山の魔法使い
    ●02 バルサスの要塞
    ●03 運命の森
    ●04 さまよえる宇宙船
    ●05 盗賊都市
    ●06 死のワナの地下迷宮
    ●07 トカゲ王の島
    ●08 サソリ沼の迷路
    ●09 雪の魔女の洞窟
    ●10 地獄の館
    ●11 死神の首飾り
    ●12 宇宙の暗殺者
    ●13 フリーウェイの戦士
    ●14 恐怖の神殿
    ●15 宇宙の連邦捜査官
    ●16 海賊船バンシー号
    ●17 サイボーグを倒せ
    ●18 電脳破壊作戦
    ●19 深海の悪魔
    ●20 サムライの剣
    ●21 迷宮探検競技
    ●22 ロボット コマンドゥ
    ●23 仮面の破壊者
    ●24 モンスター誕生
     25 ナイトメア キャッスル
    ●26 甦る妖術使い
    ●27 スター ストライダー
    ●28 恐怖の幻影
     29 真夜中の盗賊
     30 悪霊の洞窟
    ●31 最後の戦士
     32 奈落の帝王
     33 天空要塞アーロック

    ●当ミュージアムにて展示中

    返信する