石川ひとみ「ひとみ…」

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1980に発売された石川ひとみさんの
3枚目のオリジナルアルバム

この頃のひっちゃんは私たちの世代ではお馴染みの
「プリンセス物語」にも声優として出演し
知名度はあったもののレコードセールス的には
なかなかヒット曲に恵まれなかった頃ですね…
かくいう私もひっちゃんのアルバムを
手に入れて聴き始めるのはやはり「まちぶせ」のヒット以降なのですが
こうして初期の作品を聴いていると
透明度髙い上に艶のある歌声と安定した歌唱力
楽曲もレトロ路線とはいえ聴きごたえあるものばかりで
どうしてヒットに恵まれなかったのかと
不思議に思うばかりです…

このアルバムのオープニングは7thシングルの
ミス・ファインから始まります。
明るくって軽快なこの時代らしいポップさを
存分に味わえる曲です。
続く2曲目も6thシングルの「ハート通信」です・
これはもう誰が聴いても名曲ですねぇ
実はひっちゃんがシングルで歌う8ヶ月前に
アグネス・チャンさんもシングルで歌っていて
曲自体は結構有名だと思います。
。。。にしても個人的には
やはりひっちゃんのヴァージョンがいいですねぇ
伸びやかな透明感のある歌声が
むちゃくちゃ曲にも合っていると思います。
作曲が吉田拓郎さんなのですよねぇ
この頃の拓郎さんはいわゆるアイドルへの
楽曲提供が多かった時期ですが
この曲はずば抜けていい曲だと思います!

A面の最初にインパクトのあるシングル曲を持って来て
まずはリスナーを引き込む形だとは思いますが
ここからは全体的に少々地味目ではあるものの
とにかくひっちゃんの透明感の高い歌声を
堪能するにはもってこいの楽曲が目白押しです。
A-3「さり気なくおし気なく」
A-4「サンシャイン・モーニング」なんて
その歌声でイメージされる世界観がとにかく心地いいのです
勝手なイメージですが
ほのかな乳白色のどこまでも優しい時間がゆっくり流れる世界です
これをアナログ盤で聴きながら
ミルクティーなんて飲もうものならもう現実世界には帰ってこれません(笑

B面の「ひとみの朝」から「おやすみ前に」の5曲は
デート当日の少女の1日の物語とした企画です。
曲間等にセリフが組み込まれていて
この時代のアイドルならではの企画です。
歌詞やセリフをしっかり聴きこんでいくと
この時代ならではの背景がよくわかって
ちょっとレトロな情景が思い浮かびます。
またそれが何とも言えず心地よいのです。

単純に音楽を聴くというよりは
B面の企画的おもしろさも合わせて
「石川ひとみ」の歌声の魅力やキュートさを
存分に味わい尽くす1枚だと思います。

特に予定のない晴れた休日に
部屋の掃除でもしながら聴くと
1日とっても良い気分でいられると思います!
(あくまで個人的見解です(笑))

1980年2月21日リリース

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