UFO「No Heavy Petting 」

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UFOのアルバムとしては6枚目
マイケルシェンカーが加入してからは3枚目のアルバムです。
この時代…というよりはマイケルが加入した時期の
UFOのアルバムは5枚出ているのですが
ホントにどれもいいですよねぇ
80年代のUFO脱退後の
MSGのアルバムもいいのですが
特に最近はこの70年代のUFOのサウンドが聴いていて
とにかく気持ち良いのです。
マイケルの中域を持ち上げた独特のトーンは
この時代のサウンドにめっちゃ合うと思うのですよねぇ

で、前作の「Force It」のツアーから
キーボードも専任となり今回のアルバムにも参加しています、
アルバムのアレンジの幅は非常に広がりましたが
マイケル的にはもっと違うものを求めていたらしく
このアルバム発売の8か月後には
キーボードだけでなくギターも弾けるポール・レイモンドが参加し
ポールはその後、MSGになってもマイケルと行動を共にします。

アルバムの内容は文句ナシにゴキゲンなハードロックサウンドで
A-1「Natural Thing」からノリノリです!
いいですよねぇ~この70年代らしい骨太なサウンド!

そうかと思えばA-2「I'm a Loser」では
この時代ならではのしっとりした哀愁溢れるメロディーも聴かせます。

A-3「Can You Roll Her」はマイナーなメロディでアップテンポ
ある意味同時期に活動していたレインボー的なジャンルの曲ですが
UFO&マイケルだとやはりリッチーとは全然違うのですよねぇ
どっちもカッコいいですが
この曲、めちゃくちゃいいですよ!

A-4「Belladonna」は一段と切ないメロディで
しっとりと聴かせます。
こういうこの時代らしいハードロックバラードはいいですよねぇ
何とも哀愁に溢れていて
これまた夜中にひとりで聴いていると酒が進みます(笑

A-5「Reasons Love」はソウルフルなビートの効いた曲で
これで気持ちよくA面を締めくくります。
この曲のマイケルのソロ、めちゃくちゃカッコいいです!!!

そしてB面のオープニングは「Highway Lady」
これまためちゃくちゃカッコいいですよ!
疾走感あってキーボードもうまくフューチャーされていて
まさにハイウェイを飛ばしながら聴きたくなる曲です。
ハイウェイスターのUFO版といった感じでしょうか…
でもこっちのほうが明るくって楽しそうです!!!

続く「On with the Action」は一気にテンポダウンして
ヘヴィに聴かせる1曲です。
しかし、マイケルのギターワークはカッコいいなぁ
単純にバッキングで単純にパワーコードとかではなく
しっかり裏でメロディを組み立てているのが何とも気持ちいい!!!
その音がまた骨太でいいんですよねぇ

B-3はミディアムで少しキャッチーな印象の「A Fool in Love」
こういう明るさってこのアルバム独特の雰囲気のような気がします。
ライブで演ると盛り上がるでしょうねぇ

ラストは幻想的なイントロで始まる「Martian Landscape」
明るくHappyなのもいいけど
個人的にはこういう哀愁を誘うメロディの曲がたまらないなぁ
大胆にキーボードサウンドもアレンジされていて
なかなか壮大な1曲です。
UFO的な様式美ってこういうものなのでしょうね!
いや、ものすごくいいですよ!!!

…と言う感じで強弱のメリハリの効いた非常に面白いアルバムです。
やはりキーボードパートが前作とは全然異なり
かなり前面に出てきているので
楽曲の幅は間違いなく広がっていますし
その分、聴きごたえも増しています!
かなりおススメの1枚です。

1976年5月リリース

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