Paco de Lucía「Fuente y caudal(二筋の川)」

0

パコ・デ・ルシアのソロとしては6枚目のアルバム
なぜここでいきなりフラメンコギターの巨匠なのか???

よくハードロックのアルバムとかで
ボーカルと以上にそのバンドの顔ともいえる
ギターヒーローの皆さんが
アコースティックギターでインストの小曲を
アルバムによく入れているじゃないですか…
エディーヴァンヘイレンも
イングヴェイもランディもエイドリアンヴァンデンバーグも…

で、そういうのを聴いているうちに
じゃアコースティックギターで
テクニカルなギターアルバムはないの???ということで
まずはクラシックギターの巨匠のアルバムを
国内国外問わず何枚か聴いたのですが…
いや、テクニックはすごいし聴きごたえもあるのだけど
「なにか違うなぁ…ピンとこないなぁ…」とうことで
ふっと思いついたのが
「フラメンコギターとかスパニッシュギターなんてどうなのよ?
あの哀愁溢れるメロディ(勝手なイメージ)が
なんかハマりそうな気がする!!!!」と思い
フラメンコギターで調べると
当然のごとくパコ・デ・ルシアさんにたどり着くわけですね!
まさに世界的なフラメンコギターの巨匠です!

で、何から聴いていいのかまったくわからなくて
とにかくこのアルバムに入っている
"Entre dos aguas" (Rumba) 邦題「二筋の川」が
スペインのヒット・チャートで第1位となったことにより
国内だけでなく世界的にもその名を知られるようになったと聞いて
「よし!まずはとにかく「二筋の川」だ!!!」ということで
このアルバムを手に入れたのです。

で、聴いてみて…
まさにこれ!これなんです!!!
私が探していたアコースティックの
テクニカル&メロディアスなギターアルバム!!!
どこか懐かしくも感じるような哀愁漂うメロディに
どうやって弾いているのかわからなくなるほどの
スーパーテクニック!!!
むさぼるように聴き始めて
ある程度聴きこんでいったらこれだけでは止まらなくなって
パコの他のアルバムやアル・ディ・メオラなんかにも
ハマっていくわけです

私は多少なりともギターをかじっていたので
「すごいなぁ…右手も全部指でしょ???信じられないなぁ…」なんて
感じで聴いてしまいますが
テクニカルな部分だけじゃなくてギター奏法的な部分に興味なくても
じっくり聴きごたえあるインストゥルメンタル・アルバムなことに
間違いはありません。

1曲目の「"Entre dos aguas" (Rumba)」はヒット曲だけあって
特に中盤以降のドラマティックな展開は誰が聴いても
聞き惚れる名曲だと思います。

もちろんそれ以外の全ての曲が素晴らしいのも間違いないですが
個人的には見たことないはずのスペインの雑踏が思い浮かぶような
A-2"Aires choqueros" (Fandangos de Huelva)「いか釣り舟の唄」や
主旋律の切なすぎるB-1"Fuente y caudal"「湧く泉、ゆたかな流れ」
ひたすらスリリングなB-2"Cepa Andaluza" 「アンダルシアの根を求めて」
あたりが特に大好きです!
でもとにかく全曲いいのです

特にちょっと良い音環境で大きめの音で鳴らしてみると
もうたまりません!!!
文句ナシの名盤です!!!

1973年リリース

Default