RAINBOW「Straight Between the Eyes(闇からの一撃)」

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1982年に発表されたレインボーとしては
6作目のスタジオアルバム

前作からヴォーカルがジョ-・リン・ターナーとなり
いわゆる売れ筋も意識したよりアメリカナイズされたものへと
方向変換していくレインボーですが
前作では楽曲がある程度完成た後に加入となった
ジョ-・リン・ターナーが今回は作曲面でも
かなり携わっていて
さらにキーボードにオーディションで選ばれた
デイブ・ローゼンサルが加入し
そこもサウンド面にかなり影響があったと思われます。

このアルバムを聴いていると
「レインボーもホントに変わったなぁ…」と思わされます。
でも悪い意味じゃなくて
ジョ-・リン・ターナーならこの路線が正解ですよね
そりゃロニーがボーカルなら
初期の様式美を追求するスタイルじゃないと合わないと思いますし
それがベストだと思いますが
ジョ-のボーカルでこの路線は
リッチーの相変わらずなサウンドと適度にポップになった
明るいサウンドも良いと思います。
個人的にもレインボーのベストは「Long Live Rock 'n' Roll」だとは思っていますが
次に来るのは全く路線は異なってもこのアルバムだと思っています。

A-1オープニングの「Death Alley Driver」がまたいきなりカッコ良いです!
スピード感もあってこれまでのレインボーっぽさを活かしたまま
適度なポップさも兼ね備えた良曲です。
A-2の「Stone Cold」も前作から加えられたアプローチの曲ですね
こんなにしっかりとしたコーラスがフューチャーされた曲なんて
初期のレインボーでは考えられないです。
当たり前と言えば当たり前ですが
バンドはヴォーカルが変わると雰囲気は大きく変わりますね。
リッチーのギターワークは結構相変わらずなのですが
ポップな声質のジョン・リン・ターナーが歌うと
やはり全く違うバンドの曲に聞こえてしまします。
A-3「Bring on the Night (Dream Chaser)」もそれを痛感する曲です。
A-5「Tearin' Out My Heart」はリッチーらしいブルージーさも
たっぷり入った哀愁溢れるバラードですが
こういう曲もジョ-・リン・ターナーのメロディアスな歌唱力と
リッチーのギターワークは合いますね!

でもやはりこのアルバム最大のハイライトは
B-1「Power」でしょう!!!
後期のレインボーらしい明るいロックサウンド!!!
普通にアメリカウケするでしょ
ライブでも聴いてもむちゃくちゃカッコ良いこと請け合いです。
DVDでライブ映像も持っていますが
この曲めちゃくちゃカッコ良いですよ!
初めて聴いた日に速攻でリフをコピーしていつまでも弾いてました!
初期のレインボーからはとても考えられない曲ですが
文句ナシにカッコ良い曲です!

そしてB-2「MISS Mistreated」、B-3「Rock Fever」と
これまたこのアルバムらしい
ご機嫌な明るいロックナンバーが続き
最後はリッチーらしい大曲「Eyes of Fire」で締めくくります。

様式美一辺倒だった初期のサウンドと
どうしても比べてしまいますが
このアルバムは楽曲のバリエーションにも富んでて
本当に退屈しない1枚だと思います。

1982年6月10日リリース

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