Heart「Heart」

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ハートの8枚目のオリジナルアルバム
1976年のデビュー以来
精力的に活動を重ねて来た彼女たちだったが
80年代に入ってからはバンドは低迷期を迎え
なかなか苦しい状況に陥っていた
そんなバンドを救う起死回生の大ヒットとなったアルバムです。

当時、「サバイバー」や「キッス」等を手がけ
ヒット作を連発していたロン・ネヴィソンを
プロデューサーに迎え、
初めて外部のソングライターによる
ポップでキャッチーな曲を収録し
これが一気にバンドをスターダムに駆け上げることとなった

A-2「What About Love?」(全米10位)
A-3「Never」(全米4位)
A-4「These Dreams」(全米1位)
B-3「Nothin' At All」(全米10位)
A-1「If Looks Could Kill」(全米54位)

このアルバムから5曲がシングルカットされ
それぞれヒットを記録し
アルバムももちろん全米1位を記録しました。

正直言ってバンドとして下り坂だった
ハートを生き返らせた記念すべき1枚です。

私はハートを最初に聴いたのは
この次のアルバムの「Bad Animals」で
これも相当良いアルバムでしたが
さすがこれだけ売れた1枚ということもあり
このアルバムも「あ…こりゃ確かに売れるわ…」と納得に1枚です。

特にシングルカットされた5曲はいずれも相当にレベル高いのですが
個人的には5枚目のカットということで
ちょっとセールス的には伸び悩んだ
「If Looks Could Kill」がカッコ良くて大好きです!
ロックバンドがシングルカットするとなると
どうしてもウケやすいバラード曲に偏ってしまいますが
この曲はアルバムのオープニングということもあり
ビートの効いたハートらしいカッコよさが心地よい1曲です。

他もシングルカットではない曲でも
A-5「The Wolf」
B-1「All Eyes」あたりは
アメリカンロックバンドらしい歯切れの良いサウンドを聴かせてくれます。
前にも書きましたが洋楽で女性ボーカル+女性ギタリストの
バンドなんてハートくらいしかないですからね
独特の世界観とサウンドが何とも言えず心地よいのです。

で、シングルカット曲に戻りますが
「These Dreams」はやはり初の全米1位を達成した曲だけあって
文句ナシに美しい宝石のようなバラードです。

個人的好みではそれに負けていないのは
B-2「Nobody Home」だと思っています。

こうして書いていても結局
「全ての曲が良い!」ということになってしまうのですね
それほどの名盤だと思います。

1985年7月6日リリース

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