Vandenberg「ネザーランドの神話」

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エイドリアン・ヴァンデンバーグ率いるバンド
「ヴァンデンバーグ」の記念すべき1stアルバム

母国オランダでまず発売され
アルバムチャートで初登場19位にランクイン
1983年にはアメリカでもヒットし
Billboard 200で65位に達し
シングルカットされた「バーニング・ハート」は
シングル・チャートで39位
『ビルボード』のメインストリーム・ロック・チャートで5位を記録しました
でもヴァンデンバーグがアメリカでそこそこヒットしたのは
残念ながらこのアルバムだけで
個人的にはより洗練されてレベルアップされたと思っている
2nd、3rdはあまりよいチャートアクションを起こせませんでした。

後発の洗練されたアルバムに比べると
この!stは全体的に「野太いハードロック!」という印象です。
オープニングのA-1から少し重々しい感じですが
エイドリアンのギターサウンドはより腰のある音で
非常に耳を引きずられる印象で
いつの間にか引き込まれてしまいます。
この頃、「マイケルチェンカーにやたらと音もスタイルも似ている」と
言われていましたが確かにソロの音とか聴いていると似ていますね(笑

A-2はリズミカルでエイドリアンらしい
切れ味の良いリフが印象的なナンバーです
個人的にはこれ好きなんです。カッコいいですよねぇ
本当にこのアルバムのエイドリアンの音って
病みつきになるなぁ…何とも歯ごたえがあって
ちょっとねちっこくて…
楽曲は2nd、3rdが洗練されていて好きですが
ギターサウンドは1stが圧倒的に良いですね!

A-3はイントロ導入部でエイドリアンの得意な
アコースティックでのテクニカルなプレイが聴けます。
楽曲本体は少しスロー目のへヴィな楽曲です
こういう曲もある意味ヴァンデンバーグらしい楽曲ですね。

A-4はシングルカットされてアメリカでスマッシュヒットとなった
「Burning Heart」
確かにこういうバラードはアメリカでウケそうな気もしますが
これは日本でもウケそうな気もします。
私もこういう切ないメロディーのバラードは大好物です。
決して派手ではないのですが
耳に残るエイドリアンのギターソロがまた何とも良い感じです。

B-1はエイドリアンの得意とする
テクニカルな切れ味鋭いリフが印象的な1曲です
サビのわかりやすいツーバスのドラミングが何とも良いですねぇ
こういうアップテンポな曲でも
エイドリアンならではのコロコロと転がるようなギターソロが最高です。

B-2もテクニカル&アップテンポな
これぞヴァンデンバーグと思える楽曲です。
楽曲は全曲エイドリアンの作曲ですが
ヴォ―カルメロディーが妙に哀愁のあるメロディーで
ちょっと枯れススキ風なのはおもしろいですよね
これがアメリカでは難しい理由で
さらにいうと日本では結構ウケる理由のような気がします。
あ、それよりもこの曲のエイドリアンのギターソロは
とにかくめちゃくちゃカッコいいです。
ギターソロは決してスピード違反な速弾きばかりが
カッコいいんじゃない!ってわからせてくれます

B-3、B-4もヴァンデンバーグらしい
テクニカルでヘヴィな曲です。
このアルバム意外とB面の方が
ガンガンとヴァンデンバーグらしい楽曲で押しまくってきますね!
腰のあってタメのあるギターサウンドがやたらと
耳に残ります。2nd、3rdに比べると
エコー味が少ないからダイレクトに感じられるのですね。

この展開ならラストのB-5は
バラードで来るかと思いきや
イントロからツーバス爆裂のアップテンポな曲で締めてきます
やっぱりこの頃の方が全体的にアグレッシブなのですね
ヴァンデンバーグというと
アルバムに数曲は美しいコーラスのバラードというイメージですが
このアルバムは基本的に勢いで押しまくってくる印象です。
でもそれはそれでカッコいいです!
これが本来の「らしさ」なのでしょうね
あ、この曲のエイドリアンのソロもめちゃくちゃいいです!

1982年11月9日リリース

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