Dokken「Back for the Attack」

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ドン・ドッケン率いる「Dokken」の4枚目のスタジオアルバム

バンドとしては
最も売り上げ枚数の多いアルバムとなったのですが
以前から方向性において確執のあった
ドンとジョージ・リンチの衝突も限界となり
結局このアルバム発売の後、バンド「Dokken」は
解散となりました。
(1993年に再結成、1995年にアルバム・リリース)

このアルバムを作る時点で
二人の方向性はかなり折り合わないものとなっていたらしく
両者のやりたいスタイルを妥協する形で
Ä面がジョージ、B面がドンの意見を
色濃く反映されているといわれています。

その後、ドンはバンドの解散とこのアルバムについて
「メンバーの意見をぶつけ合い最高まで高めた妥協の産物だった。
もうこれを越える作品を
生み出すのは限界だと判断した」と明かしています。

どこのバンドも方向性の違いで
ヴォーカリストとギタリストが揉めるのは定番ですね
それもお互いに実力が高レベルな上に均衡していると
結局、どっちかが出ていくか解散になってしまいますね
同様のバンドがいくつもあって非常に残念なのですが…

こんな解散直前の微妙な空気はさておき
非常にレベルの高いアルバムです。
ジョージのギターはキレッキレだし
ドンのヴォーカルはソウルフルだし
非常に高いレベルでバランスが取れているように
アルバムを聴いていると感じます。
さすがですよね!

でもこのアルバムは何といっても
1曲目の「Kiss of death」のカッコよさが
個人的には全てといってもいいほどです。
いきなりイントロのギターリフが強烈にカッコ良いし
それに乗るドンのメロディーも
高いテンションな上に美しいし
ジョージのギターソロはまさに魂の叫びです!
相当この曲はいつまでも気に入っていて
2000年代に入っても携帯の着メロにしていたほどです。

少し落ち着いて(苦笑)
他の曲の話もすると
やはりA面はギタリストの目線で書かれた曲という感じを受けます
どの曲もリフのイメージが強く
ギターリフありきでその上にメロディがの勝っている感じです
それに比べるとB面はヴォーカリスト目線でみた
ヴォーカルの旋律重視の曲が多いように感じられます。
どの曲ももちろんカッコいいですが
イメージが強いのはA面ラストのインスト曲「Mr. Scary」が
ジョージがやりたい放題弾きまくりで
調節にカッコ良いのと
B面ラストの「Dream Warriors」が
やはりメロディアスで美しく印象に残ります。
ちなみに「Dream Warriors」は
映画『エルム街の悪夢3 惨劇の館』のテーマソングとして
シングルカットもされました

しかし楽曲もいいのだけど
前作に比べてサウンドがすごくクリアになったような気がします。
本当は楽曲的には前作「Under Lock and Key」が好きなのですが
音が良くて聴いてきて気持ちよいのはこちらですね!

1987年11月27日リリース

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