ボブ・ジェイムス『ヘッズ』

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【2024年3月16日ON AIR】
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
3月は毎年インストを中心とした音楽を紹介してきましたが、今年はフュージョンを特集しています。“More than Words”今回はジャズピアニストでプロデューサー、ボブ・ジェイムスの『ヘッズ』です。

70年代後半から80年代にかけて流行した、ジャズやソウル、ファンクなどを融合した“クロスオーヴァー・サウンド”。それはやがてフュージョンと呼ばれるようになりました。

数々のグラミー賞に輝くジャズ~フュージョン界のピアニスト、ボブ・ジェームスは、1939年12月25日ミズーリ州カンザスシティとコロンビアの間にあるマーシャルに生まれました。4歳からピアノを始め、英才教育を受けながら地元のイヴェントなどで伴奏の仕事をしていたようです。進学先のミシガン大学からバークリー音楽大学へと移り、1962年に出たジャズ・コンテストで優勝。クインシー・ジョーンズの推薦で、63年にアルバム『ボールド・コンセプション』をリリースしました。

大学卒業後は、メイナード・ファーガソンのバンド・メンバーとしてプロ・デビュー。サラ・ヴォーンはじめ、クインシー・ジョーンズ、ロバータ・フラックらの編曲を手掛け、その実力が認められて、73年にCTIレコードと契約。そこで編曲と演奏を手掛けた、グローヴァー・ワシントンJr.の曲でグラミー賞にノミネート、74年にリリースしたソロ・アルバム『ワン~はげ山の一夜』でもノミネートされました。

さらには、CTIに籍を置いたままCBSとプロデューサー契約を結び、タッパン・ジー・オフィスを設立。そこで、メイナード・ファーガソン、エリック・ゲイル、そしてケニー・ロギンスらの作品を手掛け、77年にはCBS内に自身のレーベル、タッパン・ジー・レコードを設立して『ヘッズ』を発表しました。アルバムでは、ボズ・スキャッグスやピーター・フランプトンのヒット曲も取り上げ、まさにクロスオーヴァーなサウンドを聴かせています。

79年にリリースした、アール・クルーとのコラボ・アルバム『ワン・オン・ワン』でグラミーに輝き、フュージョンやアダルト・コンテンポラリー界をリードしていきますが、81年にオフィスを閉鎖。85年にはワーナー・ブラザーズに移籍、翌年デイヴィッド・サンボーンとの作品『ダブル・ヴィジョン』をリリースすると、再びグラミー賞を受賞しました。

90年の『グランド・ピアノ・キャニオン』のレコーディングでセッションしたメンバー、リー・リトナー、ネイザン・イースト、ハーヴィー・メイソンと意気投合し、フォープレイを結成。フォープレイはメンバーを入れ替えながら現在も活動を続け、ソロ名義でも、前作から10年ぶりとなる2023年に、新作『ジャズ・ハンズ』をリリースしました。

ボブ・ジェイムスのアルバム『ヘッズ』
SIDE A
「ヘッズ」
「二人だけ」
「アイム・イン・ユー」

SIDE B
「ナイト・クローラー」
「ユー・アー・ソー・ビューティフル」
「ワン・ラヴィング・ナイト」

ボブ・ジェイムスのアルバム『ヘッズ』いかがでしょうか?
ちなみに、フュージョン界の二大アレンジャーとして、ボブ・ジェイムスと共にあげられるのはデイヴ・グルーシン。こちらは1976年GRPレコードを立ち上げ、今でも現役で活動中です。

https://bobjames.com/
ボブ・ジェイムス オフィシャルサイト

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