コレギウム、アウレウム合奏団のベートーベン交響曲第7番

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この第7番、彼らの演奏らしく大変リラックスしていて美しい響きです。バロック・ヴァイオリンの合奏の音は、 それがモダン・ボウ (弓:バロック・ボウに対して棹が長くて反りが異なり、張力も強 い)を使っているとはいえ繊細で美しく、モダン・オーケストラが ときに強奏時につぶれて聞こえることがあるのに対して耳にやさしい感じがします。木管楽器は本当に木製なのか、フルートなどの音 色に温かみがあります。
 第一楽章の出だしから、演奏を楽しん でいるような響きに心がなごみます。こうしたアット・ホームなところがこの楽団の最大の魅力 でしょう。弦がリズムを小気味よく強調しているのに対して管はテヌート気味に滑らかにつないでいたりして、表現も意欲的です。 有名な第二楽章もリズムを軽く強調してあまり遅くならないようにやっていますが、そこにまた爽やかな魅力がありま す。

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