ザ.シェイプ.オブ.ザ.ジャズ.トゥ.カム/オーネットコールマン

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フリージャズの旗手、オーネット・コールマンが、50年代のジャズシーンに衝撃を与えた歴史的作品だ。彼自身の作曲した<1>が収められていることでも有名である。現在のジャズに大きな影響力を及ぼした巨人の出発点を知るという意味で、欠かせないアルバムだ。
しかし、一般の人が抱いているフリージャズのイメージを裏切るように、彼の音楽はやさしく柔軟なもので、いわゆるフリークトーンが連発されるようなことはない。現在の耳で聴けば違和感はほとんどなく、このことからも、オーネットが切り開いていった方向へ、ジャズシーンが進んできたことが実証される。
相棒のドン・チェリーとの組み合わせも相性がよく、現在注目されているジョン・ゾーンのバンド「マサダ」が彼らを手本としたのもうなずける。(後藤雅洋)

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