フェルメール光の王国展

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2015年、岡山シティミュージアム。
フェルメールの生涯を通じての作品点数はわずか37点にすぎないとの事だが、本展ではオランダの「フェルメール・センター・デルフト」から提供された画像素材を最新技術により処理して、描かれた約350年前当時の色彩を再現・再創造した「リ・クリエイト」作品を展示。「本物」であれば全く不可能な企画だが、原寸大で製作順に並べてあるので、作家の歴史がよく分かりなかなか見応えがある。
フェルメールは詳しくない為、会場では音声ガイドを聞きながら鑑賞したらこれが意外と面白かった。この時代に既に「カメラ・オブスキュア」を使用していたとは驚きだ。
個人的には「天秤を持つ女」が最も気に入っている。以前とある画集でこの作品を知ったが、多くの寓意に満ちており、今回は絵画の細部まで観察出来て今までと違った印象を受けた。「真珠の耳飾りの少女」では、一転して背景を一切排除して少女の表情を際立たせており、両者のコントラストが面白い。

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