55回目の日記 若山弦蔵氏逝去
初版 2021/06/05 13:59
改訂 2021/07/10 16:50
かなりショックな訃報でしたが、触れないわけにはいかないでしょう。ナレーター、声優、そして何よりも名ディスクジョッキーだった若山弦蔵氏が先月(2021年5月)18日に逝去されました。享年88歳。昨年、英国の名優ショーン・コネリー氏が逝去されたので、それを追うような形、と言えなくもないですが、そんな言葉で片付けられるものではない、という気持ちもありますし、また若山氏の声優としての業績については今後も別途、触れる機会もあるでしょうから、ここでは別の思い出話を認めたいと思います。
私が小学生だった昭和40年代後半、日課の一つだったのが、午後4時半から始まる『全国こども電話相談室』を聴くことだったのですが、それが終了する5時になってもラジオをつけっぱなしにしていると聞こえてきたのが「お疲れ様、5時になりました。」という声、若山氏がパーソナリティの『おつかれさま5時です』という情報番組の冒頭部でした。もちろん、それ以前にも何らかの形で若山氏の声を聞いたことはあったのでしょうが、あの独特の特徴の声及び語り口と「若山弦蔵」という固有名詞が結びついたのはこの時期だったわけです。その後、『東京ダイヤル954』、『MDUバックグラウンド・ミュージック』、そして12時台のゲストコーナーに月一回出演していた『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』などの番組で若山氏のディスクジョッキーを断続的ではありますが40年以上聴き続けたわけで、私にとっては洋楽を教えてくれた先生のような存在でした。一方的な思い込みですが…。すなわち、若山氏の番組でオン・エアされる楽曲は、いわゆる奇を衒った、というよりも要するに「騒々しい」類のものではなく、よく言えば良質の、悪く言えば万人受けする選曲でしたが、ある意味、洋楽の基礎のような感じにも捉えられ、これが私の映画音楽好きにもつながったのでしょう。思い起こせば、ビートルズもカーペンターズもサイモンとガーファンクルも、そしてマイケル・ジャクソンも初めて意識して聴いたのは、若山氏の番組で、だったような気がします。
ということで、若山氏に因んだものを画像として掲げるべく、手持ちのコレクションで考えてみたのですが、どうも思い当たらない。そこで、こじつけですが、前段で述べたマイケル・ジャクソンの楽曲を収録したCDの画像にしました。もちろん、『Thriller』に代表される80年代のマイケルではなく、ジャクソン・ファイブの頃の曲、煎じ詰めれば『ベンのテーマ』を何度か若山氏の曲紹介で聴いた記憶がありますのでね。
当ミュージアム「サブカルチャー本」のフロアに、とり・みき氏の『吹替映画大辞典』なるアイテムを展示してあるのですが、そこで紹介されている声優諸氏も大半が鬼籍に入っており、今回若山氏もそこに加わることになってしまいました。このような訃報に触れるにつけいちいち落胆させられるのですが、担当のラジオ番組をそれなりに聴き続けてきて、ある意味身近な存在とも一方的に思っていた分、今回はより堪えましたね。
https://www.youtube.com/watch?v=cVJzGEdYKEU
#若山弦蔵 #声優 #マイケル・ジャクソン #ジャクソン・ファイブ #ベンのテーマ #CD #思い出
kyusha_fan
2021/06/05 - 編集済みそんなラジオ番組のDJをカセットテープなどに録ってなかったのでしょうね。
私の場合、毎日或いは週一でいつでも当たり前のよう聴けてると番組を記録に残しておこうなんて考えたりもしませんでした。しかし今思うと好きな番組や好きなパーソナリティが出演してる番組の音源をテープに録って持っていればそれが自分にとってどんなに宝物になってただろうかなと思います。
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woodstein
2021/06/05kyusya_fanさん、コメント有難うございます。上記の4番組のうち、さすがに最初の2つの『おつかれさま5時です』や『東京ダイヤル954』は録音していませんでしたが、『MDUバックグラウンド・ミュージック』と『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』の録音は、カセットテープならぬMDにいくつか残っています。もっとも、現在ではMDプレーヤーが生産されていないので、何とか手段を講じて音声ファイル化していきたいのですが、なかなか重い腰が上がりません。でも、kyusya_fanさんのコメントを読んで、そろそろ考えねば、と思いました。
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kyusha_fan
2021/06/06 - 編集済み今から40年位前はエアチェックが流行っていて特にNHK-FMでは積極的に且つ惜しげもなく来日アーチストのライブ音源を放送してました。私もあの頃はFM fanやFMレコパルを買って来ては番組欄を一生懸命チェックしてました。でもあの頃は楽しかったなぁ。公式盤には無く世界中の人が知らない特別なライブ音源をカセットテープに丸録りして悦に入ってました。今それらのテープは殆ど残ってません。もう一度あの時エアチェックしたテープを聴いてみたいですね。ただ何を録音したのか不明なカセットテープが今でも数十本有ります。現在はカセットレコーダーを持たないのでずっと確認出来ないでいます。いずれ確認の為に中古のカセットレコーダーを購入してみようかなと思っておりますがwoodsteinさんのおっしゃる通りまだ重い腰が上がらない状態なのです。
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woodstein
2021/06/08kyusya_fanさん、再びのコメント有難うございます。私も70年代後半はよくFM放送を聴き、雑誌は「週刊FM」を利用していました。もちろん、カセットテープでのエアチェックも行いましたが、そんなに潤沢にカセットを買えるわけでもなく、少ないテープを使い回して録音していました。もっとも、その頃はライブ録音の貴重さなど思いもよらず、録音の対象はNHK-FMなら関光夫氏の映画音楽番組、FM東京なら小森和子氏の映画情報番組や小池朝雄氏が案内役のラジオドラマなどでした。懐かしい思い出です。
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qqtys
2021/06/05 - 編集済みディスクジョッキーとして洋楽を中心に紹介されていたとのことですが、ご本人はバイロイト音楽祭に何度も足を運ぶほどのワーグナー狂だったそうですね。
神谷明さんのラジオでは1953年に日劇で行われたジャズコンサートJATPでの熱気について語ってらしたし、ジャンルを問わず音楽に造詣が深かったんでしょうね…。
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woodstein
2021/06/06qqtysさん、コメント有難うございます。『おつかれさま5時です』や『東京ダイヤル954』は月~金の帯番組で、1年のうち1回、2週間程度の夏休みをとった際に、ご紹介のバイロイト音楽祭に行っておられたようでした。そして、夏休み後は番組内でその模様や感想を述べられたり、ある年はそこで購入したお土産を聴取者プレゼントされていたことなどが思い出されます。
ジャズの話を聞いた記憶はないのですが、『土曜ワイド』では日本の歌曲や御自身に因んだ曲として『007のテーマ』を選曲されるなど、本当に御自身が「良い音楽」と思った曲を、それこそジャンルを問わず、ラジオを通じて提供して下さりました。
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Zephyre
2021/07/07 - 編集済み又、一人戦後昭和を彩った方が旅立たれましたね。あの低音の魅力は最高でした。エアチェック、懐かしいです。私の場合主にジャズやラテンでしたが輸入盤レコードも少ない時代でしたので安いテープに録音してました。今、どこ行っちゃったのだろう?
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woodstein
2021/07/09Zephyreさん、コメント有難うございます。私のMDの方は比較的自分が把握できる状態で残っていますが、カセットテープの方は捨てた記憶がないので残っているとは思うものの、どこにあるのかは不明です。どうも持ち物が多すぎ、自分のコレクションのサントラ盤CDもどうなっているかを把握し切れていない体たらくですから、そうなっちゃうのでしょうね。
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Zephyre
2021/07/10先日見つかったテープは伸びてしまっていて再生してもダメでした👎 MDならまだしも安物のカセットテープは保存の悪さもあって残念な結果でした。😩
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