淡路町 箱場印

初版 2022/12/11 13:04

改訂 2022/12/11 13:04

淡路町の箱場印は「淡」の一文字に外丸枠の黒印です。

この使用例は大阪から神戸に向けて差し出されたもので、明治7年9月15日の午前に淡路町の箱場に投函されたものが、同日の午後の早い時間帯(神戸の消印にある「日中」)には神戸局に到着して、おそらくその日の夕方までには配達されたものと思われます。当時の郵便サービスの充実度が伺えます。

淡路町は別のLabログでご紹介した安土町通りの3本北側にある東西の通りで、「摂河泉の郵便印」によると淡路町箱場は淡路町四丁目のあたり、心斎橋筋との交差点の付近に設置されていたと推定されています。安土町四丁目箱場とは3ブロック離れていて、さらに心斎橋筋を2ブロック北上すると道修町、さらに4,5ブロック北上すると淀屋橋と、平均して2から3ブロック毎に箱場が設置されていたようですね。

なお、この使用例では淡路町の箱場印が葉書の左下隅に押されていますが、このようにごく遠慮がちに押印されている箱場印はあまり見かけたことがありません。以前にどこかのオークションに出品されていた脇なし二つ折り葉書で、同じように葉書の左下隅に淡路町箱場印が押印されているものを見かけたことがあるので、もしかしたら淡路町箱場に特有のクセなのかも知れません。

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unechan

子供の頃から細々と続けてきた切手収集。長年のブランクを経て10年ほど前から再開し、日本切手クラシカル、ドイツインフラなどを収集。併せて手彫証券印紙の収集を始め、現在はこちらがコレクションのメインになっています。郵趣に加えて音楽(ジャズ)、釣り、鉱石収集、昆虫採集(蛾類)など趣味多数にて家族には迷惑をかけております…

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