高麗橋 箱場印

初版 2022/11/19 05:56

高麗橋の箱場印は「高」(いわゆる「はしご高」)の一文字に丸枠の黒印で、大きさは通常です。

高麗橋は大阪の中心にあり、古くから商いの中心として栄えていた地区で、現在も大きなオフィスビルが林立しているビジネス街です。当時の地図を見ると、高麗橋には街灯らしき飾りが描かれていて、大阪の橋でも主要な橋であったことが伺えます。

大阪の商いの中心地であったせいか、この高麗橋箱場に投函された郵便物は多かったようで、そのため、箱場印の中では近くにある道修町、淡路町などとともに一般的に見られるもののようです。

大阪には高麗橋の他にも「高」がつく橋は沢山あって、なぜこの「高」一文字で高麗橋だと判るのか不思議に思われますが、箱場印の多さ少なさ(珍しさ)と差出人の住所をヒントに多くのマテリアルを分析して確定されたもののようです。

この葉書も差出人は北浜二丁目にお住まいで、たしかに高麗橋までは2、3ブロックの距離です。丁稚さんか誰かがひとっ走り葉書を出しに行ったのでしょうか。

地図出典:国際日本文化センター所蔵地図データベース・大坂明細全図

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unechan

子供の頃から細々と続けてきた切手収集。長年のブランクを経て10年ほど前から再開し、日本切手クラシカル、ドイツインフラなどを収集。併せて手彫証券印紙の収集を始め、現在はこちらがコレクションのメインになっています。郵趣に加えて音楽(ジャズ)、釣り、鉱石収集、昆虫採集(蛾類)など趣味多数にて家族には迷惑をかけております…

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