アメリカNo1 ラバーヒール オサリバンO'Sullivan

初版 2022/06/13 13:44

改訂 2023/12/08 13:44

長く靴を履いていると必ずヒールが減ってきます。エドワード・グリーンにもダヴテイル(鳩の尾の意味)型のラバーを備えたヒールトップが装着されています。減ってきた場合は取り換えが必要ですが、そんなときに全部がラバーの物に替えたりすることがあります。

この手のものではキャッツパウ・ラバーが有名ですが、私はイーベイで入手した「オサリバン O'Sullivan」というアメリカのラバーメーカーのものを使うことがあります。日本ではほとんど知られていない会社です。私が入手したのは1950-1960年頃の製作のラバーだと思われます。

基本的にはキャッツパウに似ています。白丸部分は硬く減りづらい素材になっており、サイズも多種揃ってほとんどの足のサイズに適合します。

こんな感じの箱に入っています。

オサリバンは19世紀末に最初にラバーヒールの特許を取った大変古い会社で、この広告は19世紀後半のもののようです。

上は1902年の広告で、子供(ちょっとおじさん臭い)がラバー修理しています。

時代下がって1953年のオサリバン社の広告です。1952年の映画『ムーラン・ルージュ』に出演したZSA ZSA GABOR(ザザ・ガボール)がオサリバンのラバーを手に取って微笑んでいます。

彼女はオーストリア出身の女優ですが、女優としてよりも彼女の9回の結婚や、セレブ生活の中のゴシップネタで有名です。数年前に亡くなりました。

ムーランルージュ内での彼女の写真です。広告用のスチールでしょうか。

妖精のような衣装で、妖艶というより可憐な雰囲気が漂いますね。

100年以上前のオサリバンの工場です。かなり大きな会社であるようです。

割と近年のものですと、こんなデザインになるようです。

ラバーの性能としては減りづらく、クッション性も良好なものだと感じています。

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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    mjmat

    2022/06/16 - 編集済み

    六十年以上前のラバーって,経年変化で硬くなったり,裂けやすくなったりしていないものなのでしょうか? 材質の劣化の質問ばかりでスイマセン。

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      グリーン参る

      2022/06/16

      mimatさん、
      おっしゃるとおりこの手のラバーは必ず経年劣化します。ただ会社によりその差が大きいのだと思います。オサリバンのラバーはほとんど問題なく機能しています。

      例えばチャーチのラバー部分は、デッドストックでも履いて間もない短い期間でボロボロと崩れていくことがあります。チャーチはソールそのものは頑丈なのですが、出し縫いの糸も結構すぐ切れます。グリーンではあまり経験したことがありません。
      米国フローシャイムのデッドストックを履いた時も、「消しゴム」のようにラバーが崩れた苦い記憶があります。

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      mjmat

      2022/06/16

      ありがとうございました。古いものを大切にしたいと思いつつ,劣化がそれを許さないことが,靴の世界でもあるということですね。勉強になりました。

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      グリーン参る

      2022/06/18

      mjmatさん
      基本的に革は頑丈なものだと思います。ソール、ヒールラバー、出し縫いの糸などは履けば当然交換が必要なもので、ハンドウェルト、グッドイヤーウェルト、いすれも交換を前提に作られている靴です。ですからアッパーさえ致命的な損傷を負わなければ、本当に一生ものとして使えます。32年目のドーバーは今も元気に活躍しています。

      お待たせしましたが、さきほど、ミリタリーブーツなど二足のブーツをご紹介しましたのでご覧ください。グリーンのジョドファーブーツ二足もそのあとにアップします。

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    T. S

    2022/06/16 - 編集済み

    オがつく名前はアイルランド系ですね。
    オニールとか、オコンネルとか、オブライアンとか。でも「O'」って日本語だと表現できない不思議な構成ですよね。
    スコットランドになると「Mc」がついて、マッキントッシュとかマクドナルドとかマックフライとかマッケンジーとかマッケーンなど、マックイーンとかマッカーサーなんかもそうなんでしょうね。

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      グリーン参る

      2022/06/17

      T.Sさん
      コメントありがとうございます。
      全く知らなかったことなので、お話を伺って調べてみました。欧米では親の名前を子供が継ぐことは珍しくないようですね。例えば北欧の「~sen」「~son」は父の名前を継いだものだということ。ヨハンさんの息子がヨハンセンさんになっていたとか。

      以下は他の方が話されていたことです。
      『アイリッシュの名前によく見られます。"Mac""Mc"は「~息子」"O'"は「~の孫」("grandson of")だと言われています。ガリックでは"O"は小さく書くのが元々の形です。
      o Briain
      o Neill
      "o"と"e"の上には点がついていて、これが英語化されたのが"O'Brein""O'Neill"になります。』

      T.Sさん、とても勉強になりました。
      今後ともよろしくお願い致します。

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    グリーン参る

    2022/06/17

    手元に1913年のオサリバンの広告があったので載せてみました。

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    mat2193

    2022/09/28 - 編集済み

    とても興味深い記事でした!ヒールまでビンテージとはさすがです!

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      グリーン参る

      2022/09/28

      古いものはいい味があるのですが、基本ゴムですので意外に劣化が早いことがあります。古いフローシャイムのデッドストックを履いたのですが、ラバーが消しゴムのように数回の着用でボロボロになってしまいました(笑)。

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      mat2193

      2022/09/29

      たまに古いチャーチのデッドストックを購入した時など、まずヴィヴラムに張り替えてしまう自分としてはすごいの一言です!確かにチャーチとかどれ見てもかなり劣化している印象ですがグリーンは古くてもそういう個体はみないですね。

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